バレーボールネーション/フジテレビ 2010年7月18日放送分
番組MCの徳井義実が全日本女子合宿を見に行く回
出演:徳井義実・川合俊一・中田久美・平井理央(フジテレビアナウンサー)

Ⅰ:昨年までの主力組が合流した全日本女子合宿レポート
①まずは中田久美のレポート
中田「一番大変なのは竹下だと思いますよ。逆に。だってみんなの選手とコンビを合わせなくてはいけないじゃないですか」
おそらくトス−スパイクのタイミングを合わせることを「コンビを合わせる」と言っているのだろうけれども、そろそろこの表現は卒業したい。
セッターはアタッカーのヒットポイントに安定したトスを送り込めればいい。
タイミングを合わせるのはアタッカー。
この基本中の基本をわかっていないから無駄な時間がかかるのです。

ブラジル遠征中の試合シーン
ブラジルエンド側から撮ったブラジルサードテンポのレフト攻撃映像。これ貴重。(本当はもう少し引いたサイズが良い)
ブラジルセッターが上げたトスは50〜60度くらいの角度でレフトへ上がる。
しかしアタッカーに落ちてくるボールは75度〜80度と垂直落下率が高い。
アタッカーはボールの落下点をきちんと予測した上で準備動作をして、最高打点でこのボールをHIT。

しかもサードテンポなのに、日本のミドルブロッカー(井上)は間に合ってないし。
つまりね、速いつもりの流れるトスによる、スタンディングジャンプのスパイクなんて、意味ないのです。

真鍋監督がかかげた4つのテーマ
・サーブ
・サーブレシーブ
・ディグ
・失点の少なさ


サーブ:推奨するのはジャンプフローターサーブ
テロップ:全員がジャンプフローターサーブに変更
ナレーション:変化の大きいボールの特性を生かし、サーブから相手を崩します。

女子の国際大会はずっとミカサなのかな?
モルテンは揺れるけれども全体の軌道は安定する、今回のサッカーワールドカップのボールのような特性を持つので、ジャンプサーブのノンミート系が最も効果あると見ているけれども。

サーブレシーブが正確にセッターに返った場合には、得点率や効果率で世界にはひけを取らない
そこで使われる井野のレシーブフォームがひどかったり…
そういえば狩野美雪が引退しちゃったんだよなぁ。中高生がお手本にしていいサーブレシーブをする選手を見つけないといけないなぁ。

失点を少なく
テロップ:ノータッチでボールを落とさない
大事なことのひとつだけれども、安易なスパイクミスによる失点とかには触れないのね。

中田「真鍋さんが理想とするバレーってどういうバレー?」
真鍋「日本のお家芸と言われているディフェンスね。ブロックに跳ばない選手は全員がリベロ。まず今年はこのコート、ノータッチでは絶対に落とさない。必ず、例えノーマークでもまずは体に当てる」
ブロックディフェンスはあきらめたのかな?
フロアディフェンス命だからこそ、ブロックディフェンスでノーマークを発生させちゃいけないのだと思うのだけれども。
なんだか聞いているだけだと中学女子レベルの方向性みたい。

②中田久美のレポートを見てのスタジオトーク
徳井「真鍋監督があげた4つの項目が全て世界一になったとしたら、日本はどのくらいの強さになると思いますか?」
中田「メダル…に届くと思いますよ」
川合「日本人としてできる項目だよね。これ、スパイクとかブロックとか入ってきてないでしょ。やはりスパイクとかブロックとかは背がデカイ奴が有利だし、跳ぶ奴・ジャンプする奴、パワーのある国が有利だから、そこはやっぱり世界一というのは無理だろうと…」

ジャンプとパワーはきちんと追求するべきだと思うのだけれどもなぁ。
相手より点をたくさん取らなくちゃ、セット取れないし。
そこまでやってようやくメダル争いの世界の8チームに入ってくるというのが私のお見立て。

中田「イタリア私、行ってたじゃないですか。イタリアの選手とかスタッフが日本の印象を言う時に、やっぱりレシーブ力が凄いって…」「あのレシーブはどうやって練習するんだってみんな聞いてくるんですよね。教えませんでしたけれども」
教えてもやらないと思うよ。あんまり合理的じゃないから。
ブロックとの連携を高めるほうが効率的。

中田久美の総括/日本がワールドグランプリを戦う上でのキーワード「球質」
徳井「ラッピングして渡す、献上するぐらいの、レシーブをしたほうがいいんですね」

上に書いたブラジルのサードテンポのトスもそうなのだけれども、頂点を越えたら垂直落下に近くなるボールというのがあらゆるパスプレイで理想的。
先日、北京オリンピックの準決勝「中国×ロシア」をニコニコ動画で見ていたのだけれども、ロシアのサーブレシーブとかもきっちりこれができている。
ロシアの二段トスもきっちりとこれができている。
水平に近いパスが、次のプレイヤーの手元ですっと落ちてくるイメージ。

ボールの軌道が高くても低くてもこれはできるのだけれども、ずっと間違った速さを追求しているから、日本のバレーボール選手はヘタクソになっちゃったよなぁ。
まぁ昔も低い軌道でこれをやっていた俺のサーブレシーブを「トスを上げやすい」と評価してくれていたのはセッターだけだったりしたんだけれども。

②次に徳井義実のレポート
徳井「迫田選手が、すごく動き方がきれいなっていう感じがしますね」「動き方が男子っぽいです」

徳井、いいね。スパイク練習を見て助走とジャンプをしっかり見ている点で、多くの女子バレーファンを超えた!
助走で腕の振りをもうちょっと使えると、今は「すっ」という助走が「ぐぅわっ」という動きになって、もう一段階上にいけるのが迫田。

④一度スタジオに戻ってトーク
スタジオでトレーニングに使用しているハンマーを紹介。
スパイクインパクトの瞬間の感触を身に付けるためにやっているそうな。
エネルギー伝達の効率化や筋力アップにも効果はありそう。
意識したフォームでタイヤを叩くかどうか。

⑤徳井レポート/選手インタビュー
甲谷トレーナーが映る。

山本愛・佐野優子・石田瑞穂&濱口華菜里・荒木絵里香&木村沙織インタビュー

⑥スタジオトーク
徳井「佐野を敬え」
川合・徳井の佐野を嫁さんにしたいトーク。

Ⅱ:ワールドグランプリで注目の世界の4大エース
シェイラ(ブラジル)
VTR3本目のバックアタック。荒木絵里香のゲスブロックがとてもわかりやすい映像。

バランスカ(ポーランド)

コズーフ(ドイツ)

フリール(オランダ)


tokuitterとかは省略。ここまでで番組の約半分。
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ああ、前回、岡野弘子の名前を入れ忘れた。
去年結局、ピンチサーバー以上の起用法はほとんどされなかったんだよなぁ。しれっとブロックを決めたりするし、前衛での起用ももっとしてほしかったのだけれども。

さて、前回入りきらなかった続き。


横山雅美(デンソーエアリービーズを退部)
2005年当時、デンソーで主戦セッターの座を確立してきたのが彼女でした。
2007/8シーズンのVリーグでは、デンソー大躍進の正セッター。そして替わる者がいないセッターの座を確立していた。
このシーズンのデンソーはリーグで準優勝。黒鷲旗では優勝。
この頃のデンソーの問題点は「チャミ(横山)に何かあった時にデンソーにトスを上げられる選手がいない」というものでした。
2008/9シーズンで試合中に彼女は負傷。

デンソーの鉄のパンツの監督はライトプレイヤーの鈴木裕子(171センチ)をセッターに起用しますが、何かあることを想定して準備をしておかなくてはバレーボールのような高速度で連携を伴うスポーツは成立しません。
10点差が付くまでは眞恵子(さなあやこ)を起用できなかったような鉄のパンツが全日本監督にならなくて本当によかった。

2009/10シーズンはVリーグでの出場は無し。けれども横山は全日本に召集されます。
このあたり、リーグで対戦していていた真鍋監督は是非とも国際大会で試してみたかったのでしょう。

モントルーで見た限り、「チャミのくせにセンターが使えているじゃん」とは思ったものの、ブロードが主体。
ただ、山本愛がブロードを決めた1本を見た感じ、まだリーグでの竹下のほうが山本の高さをフルに使えている印象を持ったのでした。

もともとセンター攻撃発生のためのAキャッチ依存率が高いセッターであった横山。
スタメンで出たアメリカ戦では、アメリカのサーブが「あれ?」と思うほど弱かったので、あの試合のサーブレシーブ成功率は比較的よかったのかな?
デンソーでタイミングを合わせていた井上だけではなく、他チームの山本にも積極的に上げていたのは良かったポイント。

ただ、ベテランとして先を考えていくなら課題はある。
「速いバレー」と言いながら戦術思考が無い日本の女子選手に共通する課題。

相手のバンチを引き剥がす意味で、センター攻撃はブロードが多くなってしまうのは仕方がない部分もあるけれども、センターのクイックを相手に印象付けないと速いテンポのバックアタックは効いてこない。
つまり「ブロックを割る」という考え方に縛られていて、「ブロックを引き付ける」という考え方ができない。
気持ちの根っこの部分でブロックから「逃げ」ているのです。

こういう考え方を見せられると、さらに先、サイド攻撃が効いてきて、相手がスプレッドディフェンスで対応してきた時に必要になってくる、センターの高くて速い攻撃や、相手ミドルブロッカーをギリギリまで中央に引き付けておくためのセンターへの遅いクイックなどのトスへの期待も持ちにくくなる。

1年間試合から離れていたためだとは思うけれども、サイドへのトスもばらついていて、「ベテラン」としては期待していたポテンシャルを発揮できていませんでした。
ブラジル遠征の段階ですでにメンバーから外れていますが、とりあえずはリーグで1シーズンを戦って、試合感を取り戻したところでもう一度全日本にチャレンジしてみても良いのではないでしょうか。

ただ、大事なブロックでひとつ問題がありました。
アメリカ戦だったかな。センター山本・ライト横山の場面で、相手レフトへのブロックに行く時に、山本愛のブロックチャージをまともに受けた場面。
山本愛はセッターが超小型の場合はこうしたブロックチャージを行いませんが、JTマーヴェラスでもスイッチバック(二枚替え)でライトブロッカーが竹下から川原麻美に替わった途端、相手エースを止めるためにブロックチャージを行います。
JTでも川原が山本のチャージを支えきれずに弾き飛ばされていた場面を見ましたが、同じように横山も山本に弾き飛ばされていました。
これを支えきれるしっかりとした体を作らないといけない。


松浦寛子(NECレッドロケッツ)
昨年のサマーリーグを見ていて「松浦いいね」って、どうやら私は言っていたらしい。
リーグが始まる頃にはすっかり記憶から飛んでしまったのですが、モントルーを終えてあらためて言わせてもらいたい。
「松浦いいね」

何がいいって、まずガタイがいい。
この体格なら、山本愛がブロックチャージしてきても、空中でしっかり受け止められる。
センター起用は無かったけれども、この体格ならば矢野美子がブロックチャージしてきてもたぶん大丈夫。
そうなれば荒木絵里香がブロックチャージしてきてもたぶん大丈夫。

きちんとジャンプする180センチならば、190センチ級とは1対1でもまともにやりあえるし195センチ級もブロックシステムでやりあえる。
そして200センチ級が相手だって、フロアディフェンスとの連携でなんとかなる。

トスの精度などはまだまだ若いし経験値も少ないしで、試合ごとにやたらとバラつきが目立ったものの、ドイツ戦ではなかなか安定したトスを上げていたのではないかな。
この試合で活躍を見せた江畑幸子は私の期待値からするとまだまだ助走スピードも遅く、そうなると助走スタートタイミングも早くなってくるため、トスを上げてから落下点を見極めて助走スタートをしたりすることができない。
トスが割れたりすると、こういう助走をしている選手は突っ込みすぎて被りながら打つことになりがちなわけで、思い切ったスパイクを打てなくなってくる。
その江畑がしっかりと空中で余裕を持ってスパイクを打ち分けられていたことからも、ドイツ戦でのトスは安定していたと言える。

バボチャンネルで中田久美が「松浦のトス質は良くない」と言っていたと誰かが書いていたのを読んだような記憶があるけれども、どうでしょう。
モントルーでの試合を見る限り、崩された場面などで見せる、アタックラインあたりからのサードテンポのレフトへのトスは、かなり打ちやすそうです。

このサードテンポのトスの打ちやすさっていうのはチームのベースとなる力。
「自分たちの形」というものができない状況の時に、これを打破していくために必ず必要になってくる。
レフトアタッカーをしっかりとジャンプさせて、ブロックが2枚だろうと3枚だろうと、アタッカーがブロックをよく見てコースを狙って相手を崩したり、ブロックアウトを狙うなり、リバウンドを取るなりして状況を変えていくことが必要になってくる。

エンド側から自分の目で松浦のトスの軌道を見たわけではないのですが、おそらく頂点を越えた後にかなり垂直落下率の高いトスを上げているのではないかな。
これはボールコントロールをきちんとできていないとなかなかできない。
ボールが進行方向に対してゆっくりとした弱逆回転をしていればベスト。
けっこうその領域までいっているのではないかと思うので、今後の試合でチェックしてみたい。

ワールドグランプリでのFIVBランキング上位チーム相手との対戦は、全て松浦にやらせてみる…なんていう起用でも面白いのではないでしょうか。
試合経験の一試合一試合がそのままエネルギーになる時期でしょうし、少しでも多くの経験を積んでもらいたい。
竹下で負けるのはいつでもできるし、これまでも嫌というほど積み重ねてきた。
今年の世界選手権でも松浦が主戦セッターで二次予選も突破できたのならば、ようやく全日本女子がオリンピックでまともに戦えるチームになる期待が持てるというものです。


モントルーのお話はこれでおしまい。
ワールドグランプリの候補となっているもうひとりの期待の「非小型セッター」である冨永こよみは、モントルーでは起用されなかったので感想は書きませんでした。
まぁ二人とも経験の蓄積は無いから、日によってバラつきは出てくるだろうけれども、この夏の成長に期待したいところです。
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モントルー話をもう少し続けます。

今年のモントルーが面白かった最大のポイントは、やはり全日本女子が「あえて低い選手を選ぶ」のではなく、それなりに高さも志向したセッター起用をしていたところ。
セッターとして起用されたのが、横山雅美(170センチ)と松浦寛子(180センチ)。

まぁもちろん、竹下佳江(159センチ)でもかまわないのだけれども、全日本チームとして世界の強豪チームときちんと戦うという方向性を考えるのならば、せめて跳べない180センチ級とブロックの高さを揃えられる程度にはジャンプできないといけない。
こうなれば「相手攻撃から逃げるためのリードブロック」なんてことをしなくてよくなる。

いままでやってきた「ブロックチェンジ」などは「システム」ではなく「約束事」。
「システム」とはどの選手が起用されていても通用する共通の枠組み。
「システム」と「約束事」は違うんだよ。
アメリカなんかはこの「システム」が明快だからこそ、国内にシニアのバレーボールリーグが無くても男女ともに4年に1度のオリンピックでしっかりと結果を出してくる。

それからもうひとつ竹下に要求すると、せめて杉山祥子だとか井上香織だとかの細身なミドルブロッカーのチャージを、ライトでのブロックジャンプ中に空中でしっかりと受け止められなくてはいけない。
それでも組み合わせる選手を選んでしまっている時点で起用しにくい選手であることには変わりない。
でも、世界のトップレベルと互角に戦っていく上では譲れない基本条件。

もしブラジルと戦っていて、「バンチ・リードブロック」を日本がうまく機能させた場合、ブラジルは何をしてくるか。
「バンチ」に対抗するのは「スプレッド攻撃」になってくるのは定番。
つまりサイドからの速いテンポの攻撃が中心になってくる。
こうなってくると日本は当然、「スプレッド・リードブロック」にディフェンス戦術をシフトして戦うことになる。

ブラジルセッターとマッチアップがきちんとリンクしていて、ほぼ全てのローテーションで「スプレッド」ではなく「デディケート」「リリース」を組めるのならばまだ良い。
しかしマッチアップが一個でも狂ったとたん、相手前衛攻撃3対味方ブロック3の状況は広がって、「スプレッド」で対応しなくてはならないローテーションが拡大する。
まあ、ここでもローテーションの選択肢が受身に回る時点で、スタメンでは起用しにくい選手という事が言えるわけですが。

「スプレッド」で対応する時にしっかりと基準を作って指示されたコースを塞ぎながらミドルブロッカーを受け止められるのか。
「バンチ」だと、ライトブロッカー自身もコートのサイド方向に向かって走っていくので、ミドルブロッカーの衝突の衝撃を分散しやすいけれども、「スプレッド」だとまともに衝撃をくらうことになる。

「バンチ・リードブロック」ができるようになっても、すでにその次の相手の対抗戦術がわかっていて、さらにそれに対処するために必要になってくる戦術も見えているのだから、前段階で要求値を下げたり求めなかったりするのはおかしなこと。

国内のリーグ戦を戦っているのであれば別にこうしたことを求めたりしない。
国内リーグには(いまだに)企業間交流の意味合いもあるし、いろいろな選手がいていろいろなバレーボールのスタイルがあったほうが国内のバレーボール文化という意味合いでも面白い。
「勝った負けた」以上の価値感をファンに提供することが、国内のバレーボールチームが生きていくための道だと考えているしね。
しかし「日の丸」を付ける以上は、相手があることだから成績はともかく「世界各国相手にしっかりと戦える」事が最低限求められるわけで、そのためには「世界トップレベルの技術をきちんと習得した上」で、どのような「オリジナル」を持つかということが重要になってくるわけです。

このあたりを考えて「超小型セッター」からの脱却に着手をしなくてはいけなかったのが、本来はアテネオリンピック後の2005年。
しかし、久々のオリンピック出場の影響は大きく、シドニーオリンピック出場を逃した時は身長の低さをバッシングの対象としたのに、マスコミは『世界最小・最強セッター』と持ち上げるようになる。
マスコミの側に「身長の低さの何が問題だったのか」という考察が無かったからこそ、手の平返しでキャッチフレーズが一人歩きするほどの持ち上げが始まった。
当然、バレーボールに対する考察が無く、序列思考しかできない当時の全日本女子カントクは、マスコミ露出大好きな性格も加わって、ますます他のセッターを起用できなくなる。

この時、ベテランだと内田役子(168センチ)だとか板橋恵(166センチ)だとか原桂子(168センチ)だとかもうちょっと国際舞台での試合経験を積ませてみても面白かっただろう中堅・ベテランセッターはいた。
小玉佐知子(172センチ)だとか、温水麻子(177センチ)だとか、見ているだけで単純に面白がれるセッターもいた。
あ、大貫美奈子(173センチ)もまだまだ現役だったね。
橋本直子(172センチ)のようにシーズンの主戦セッターを任されて、チームのベテランに助けられていたとはいえ結果を出した若手セッターもいた。

Vリーグではこの全日本セッターの問題は意識されていて、大山未希(179センチ)のセッター転向などがあったのがちょうどこの頃。
175センチ超級のセッターをVリーグの主要チームは用意しはじめる。
高校バレーでも「将来はセッターで全日本に」と言われながら、ライトでユーティリティ型のプレイをする選手も数多く出てきた気がする。

こうしたVリーグの「非超小型セッター」は、Vリーグで活躍しても全日本にはなかなか誘われず、誘われても満足な出場機会が無いまま時が過ぎていった。
すでに引退するものもいれば、引退しては現役復帰を繰り返しているものもいる。(移籍とかトレードとかの制度が無いからだけれども)
175センチ超級の若手セッターたちも、Vリーグで地盤を固めるにはいたらず、あまり経験値を積めないまま中堅となっていったり、引退する者も出てきている。
ポジションは自分で奪うものとは言え、トップレベルが澱んでいると裾野も停滞するんだよね。

高校バレーで「将来はセッターとして全日本に」と言われていた冨長こよみ(177センチ)がシニアにきて、セッターになって、全日本に来るまでの長い長い時間が経ってしまった。
北京オリンピックまでのあの全日本カントク時代は無駄に長かったけれども、あのカントクでは何もバレーボールは変えられないし仕方がなかった。
でも逆に言うと、真鍋監督になった去年の1年間は実にもったいなかった。
それでもようやく動き始めたのはよかった。
だって、ようやく動き始めたのだから。


モントルーで戦った2人の「非超小型セッター」の感想を続けたのですが、10000字の字数制限を超えてしまった。
続きは次回。
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ブロックの高さが揃っただけで、サーブレシーブが悪かろうとセッターの経験値が少なかろうとチーム内のコミュニケーションが足りなかろうと、相手に先に20点を取られてもそのままズルズルいかない全日本女子。

相手もまだまだ準備中の段階とはいえ、ブロックの高さが揃っただけでセットの最後まで勝敗がわからない展開まで持ち込めるのはやはり「あえて低さを選ばなかった」がゆえのメリット。
セッターの錬度を上げ、二段トスの精度を上げるだけで、今の段階なら勝ちきるところまで行けるという感想を持ったのがモントルーでした。
前回、「全日本女子が抱える最大の問題」と書いたのがこの二段トス。

この二段トスが日本の女子はヘタクソなのがオリンピックのメダル争いをしていた25年前とは大違い。
たぶん9メートルパスをやったって100本連続で続けられる選手はそれほどいないんじゃないかな。
毎日ボールに触れるプレイヤーなら、「一歩も相手を動かさず」という基本条件も加えたいところだけれども、それを要求できない程、今の全体のレベルは低い。

「オリジナル」は変化して、やはりリベロが二段トスを上げる方向にシフトしつつあるようです。
ただ、相変わらず結果がわかりきっている回り道を全日本女子は通っているようです。
女子の場合はいちいち失敗の共通認識を持たせないと、先に進めないのかな?

真鍋監督「アンダーでのリベロのトスはもっと速くつくこと」
リベロがセットする状況というのは、セッターが強打なりフェイントなりをファーストタッチした、スパイクレシーブからのフォーメーションからというのが最も考えられます。

最も考えられるのは相手オポジットからのクロス方向の攻撃。それをバックライトに位置するセッターがディグ。
この瞬間、二段トスを打つ可能性が最も高いレフトアタッカーは、ブロックジャンプを跳んだ直後ということになります。
最も打数が多くなる可能性が高い相手レフトのクロス攻撃に備えて、バックレフトに位置するリベロ。
このリベロが出てきてセットアップするというのが、攻撃枚数を多くしようとする世界の流れ。
前衛3枚・後衛ではセンターに位置するレフトアタッカーのバックアタックと、4つの選択肢がある。

相手レフトからの攻撃に対して2枚ブロックで対応。そのストレート攻撃(フェイント含む)の場合は速い切り返しでのレフトからのカウンターにそれなりに意味はあります。
二段トスを打つレフトアタッカーは、スパイクのインナーコースを守備しており、攻撃が自分のコースではないとわかった時点でカウンターアタックに備えて開きます。
レフトアタッカーはスパイクコースを見た段階でスパイクの助走スタート位置に動く判断ができます。
そして数歩下がれば準備完了。

しかしブロックジャンプ後となると話が違ってきます。
着地までの時間。振り返り動作。この時点でセッターのファーストタッチは完了していて、リベロはセットの準備動作に入っているはずです。
その位置はフロアディフェンスを担当している時よりもネットに近い。つまり助走スタート位置までは少し遠い。
さて、満足に助走スタート位置まで開ける時間があるでしょうか。

先日TBSの番組で、日本と外国チームの二段攻撃の成功率の数字が比較されていましたが、結局アタッカーの準備動作に対する意識の低さと二段トスの技量の低さからその数字が生まれているとしか思えなかったのでした。
このあたりも間違った「速さ」の呪縛。

相手のディフェンスラインが崩れている状況ならばそこを突くために奇襲という選択肢も生まれますが、だったらトスアタックなどを使ったほうが相手に与えるダメージは大きいでしょう。
セッターからの攻撃ができないわけですし、こういう場合こそサードテンポでいったんリズムを整える必要が生まれてきます。
状況を整理しないでアタッカーの攻撃準備を無視した間違った「速さ」の「低い」バレーをすると、こうなるだけです。

二段トスを上げる方向をディフェンス側の目線で研究した論文も見かけたことがあります。
「全日本」なのだから、いつまでも「速さ」ばかりに縛られていないで、そうした学術研究も交えて状況分析をした上でプレイの方向性を決めるようなところまで、いつかたどり着いて欲しいもの。

元々レフトアタッカーというものは、2枚ブロックが付くことが基本。3枚ブロックがついてもなんとかしてやろうという意識で練習しているものです。
このあたりが「ブロックを割らなくては決まらない」と思い込んでいるセッター出身の監督にはなかなか理解できないのかもしれない。
アタッカーがしっかり最高打点で打てればあれこれできるというのは、大学生の試合を見ていてもわかること。
「ブロックに3枚付かれてはいけない」なんてことを考えるから、中途半端な助走からの中途半端なスパイクになり、2枚ブロックもなんともできなくなる。
1回の攻撃で相手は3人もジャンプしてくれるんだぜ。「こうして相手を消耗させればセット終盤で優位に立てる」なんて発想もあったっていいじゃない。

そこでリバウンドを取って再攻撃というのが重要になってくるのだけれども、そこでまだ「速さ」にこだわっていると、レフトアタッカーはどんどんスタンディングジャンプに近くなっていき、リバウンドしか選択肢がなくなっていく。
こうなってくると、スパイク・カバー( " target="_blank">バレーペディアP69参照/ブロックフォローの意)はだんだん前衛レフトに詰まっていく。
オポジットもバックセンターも前衛レフトに詰めていくことになり、ますます攻撃の選択肢は前衛レフトしかなくなっていく。
そうなりゃ相手ブロッカーも馬鹿じゃない限りこちらの前衛レフトに的をしぼって、余裕を持ってしっかりと3枚ブロックでマーク。
はい。「速さ」を勘違いした典型的な日本女子バレーの完成です。ジリ貧バレー。
サッカー素人の私が言うのもなんですが、「素人のサッカー」状態。ボールに人が群がる。

まぁこれまでは「最初から跳ぶことを放棄する」という特殊な方向性のレフトアタッカーだった高橋みゆきという選手が、こういう場面でブロックアウトを取って「すごい」とか「世界が恐れる」とか言われていましたが、ブロックも跳ぶことを放棄する選手を今後の全日本に入れるわけにはいきません。

少し注目してみてほしいのが、モントルーでの松浦寛子がアタックラインあたりまで動かされたような状態からのレフトへのトス。
安定感という意味ではまだまだで、その日によってトスの精度がバラバラだった印象の松浦ですが、ドイツ戦ではかなりいい感じのトスを上げておりました。
このドイツ戦。レフトに入っていた江畑幸子も、助走スピードをもっと上げればスパイクの高さもパワーももっと増すと思って見ていますが、元々しっかりジャンプした空中視野でブロックやレシーブフォーメーションを見て攻撃の選択をする選手です。
はい。江畑はまだまだ非力ですが、サードテンポのトスからでもしっかり攻撃できました。
全日本女子の二段攻撃の成功率が低いのは、アタッカーの攻撃力よりも大きな問題があるんだぜ。
速い二段トスとの攻撃成功率の差を、誰かに数字を取って比較してみてほしいところ。

できれば強打。コースが無くてもブロックアウト。たとえ決まらなくても相手を崩すところまで持っていきたい。
そのために二段を打つアタッカーにはしっかりとジャンプをする「時間」を作りたい。
サードテンポでも助走のスタート位置に開く判断の遅いプレイヤーはこの時点でアウトになります。
今は「二段でも速い攻撃」なんていう馬鹿なことを言っているので、遅いプレイヤーも誤魔化せているし、時々開くのをサボるプレイヤーも見かける。
そんなアタッカーを「エース」なんて呼んではいけない。

さらにはブロックに囲まれたらリバウンド。
ここまでできるようになったら、なぜ着地姿勢が悪いレフトアタッカーを私がほとんど評価しないかという部分もようやく見えてくるようになる。
故障の原因になるからだけじゃないんだぜ。早くその段階まで来ないかな。
まずは「愛のある二段トス」を体に染み込ませるところから。


セッターについて書こうと思っていたけれども、序文が長くなったので次回にします。
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モントルー話をまだ続ける。


先日放送のバボチャンネルのモントルー・ブラジル遠征レポートを見てから更新…と考えていたのだけれども、録画に失敗。
DVD/HDDレコーダーの調子が変で、予約の電源ONの時にフリーズしたようなのだ。
結局夜中に目覚めた時に放送されていた数分間を見ただけで、見逃した。
番組プロデューサーがこれからのバレーボールの扱い方についてメッセージをこめたというようなことを言っていただけに、見られなかった喪失感はけっこう強い。
T.wさんがそれを感じ取ったようで、面白がっていたなぁ。

ついったーでの話を聞くと、どうやら私も前に書いた、攻撃力が劣る日本が攻撃枚数を減らすようなシステムを選択することに疑問的な質問を竹下陽平が(陽平のくせに)中田久美にぶつけたらしい。
そして中田久美は「佐野はトスできるんですかねぇ」とボソッと言ったらしい。しかしなんでまず佐野ありきなんでしょ?
佐野にも練習させるのは当然として、システムに一番マッチすると監督が判断するリベロを使えばいいじゃん。

まぁすでに「バンチ・リード」の最大の目的であるトランジションからの攻撃で、新たに試そうとしているシステムが、「リベロがセットアップできない故のシステム」で「攻撃枚数を減らそうとする時代と逆行する」行為であることへの認識が広まりつつあるところは、私もまた手応えを感じているところ。

まぁダメ出しだけなら誰にもできるので、今すぐできる「日本オリジナル」を書いておく。
竹下をリベロにして全部セットアップさせれば良い。

「リベロがレセプション参加しなくてはいけない」なんてルールはあるのか?
無いならとにかくボールをアタックライン中央右寄りに集めて竹下に全部上げさせたらいい。

セットの基点がネット際でなくてはいけないなんてルールは無いし、これならレシーブがネットを越えそうになった時、ちびっ子セッターの上からダイレクトで打たれる危険性もほぼ0になる。
レセプションをどうするかって?
セッターが必要無くなるじゃん。レセプションできるウィングを1枚追加できる。
センターがサーブの時?別のウィングプレイヤーの代わりにコートに入ればいいじゃん。
バックアタック攻撃力が一番低いウィングスパイカーの代わりにリベロを入れる。
もし山本と荒木がセンター対角ならば、バックアタック発生も期待できて攻撃枚数は減らない。
あ、そういえば庄司もバックアタックを打つんだよ。
ライトの1枚に松浦を入れておけば、リベロファーストタッチの時の問題も解消。

一気にセッターを切り替えられないのだから、これくらいのことをやってみてもいいんじゃね?
前例がないことを全日本でいきなりやるのは無理かな。
だったら国内でまずは健祥会レッドハーツあたりがリベロ萩生田で試してみてくれないかな。

とりあえずこれをリベレーターシステムと名づけておきます。
ネーミングの語源はリベロとセッターの合成語「リベレッター」が「解放者」の意味の「リベレーター」に転化したもの。
アメリカ陸軍航空隊の爆撃機にもこのニックネームを持つ機体がある



井上香織(デンソーエアリービーズ)
今回のセンター争いで、ワールドグランプリを見据えて有力候補として起用されていたのが彼女。
前回リンク先を読んでいくとわかるとおり、個人技のブロックとしての技量はともかく、最もわかりやすいゲスブロッカーとして取り上げていたのが去年の状況。
「デンソー鬼ブロックの要」であるが、「一か八かの山勘」のゲスブロックであるために、当たればキルブロックの山だが外れる日は悲惨なことになる。

もちろん、オリンピックや世界選手権の重要な一戦ではこうしたゲスブロックに賭けることも戦術の一手だけれども、毎度毎度こんなブロックをしていてはチームディフェンスの安定化なんて見込めない。
「負けられない戦い」ばかりじゃチーム力は向上しないよ。
そうしたチームはスーパーディグを見込めるリベロを欲するようになる。
そして今の日本のスーパーディグを見せる反射型のプレイヤーは、だいたいセットプレイがお粗末だったりする。
二段トスってのはセットプレイ的要素がかなり強いんだ。

このあたりが総合的なチームディフェンスのシステムを構築する上で、どのように改善されているのかが、今回の私の最大のチェックポイントでした。

ブロックシステムを考える上で言うならば、現時点で井上はリードだとやはり山本には負けるな…というのがモントルーでの評価。
エンドからのカメラワークの時に、同じ対戦相手で山本と比較をすると、サイドとの間が割れてしまう場面がやはり多い。

ただし、サイドに走っていってしまってセンターからぶち込まれるとか、逆サイドに動いてしまってトスが上がったサイドを1枚で打たせる…といった、昨年までの明らかなゲスブロックは見られなかったので、しっかりとリードブロックを意識して動いているのであろうことは評価できます。

当日のコンディションなどもあるだろうけれども、ドイツが相手だとサイドにきっちりと揃えていくことができて、ポーランドが相手になるとどうしても割れてしまう…というような印象。
つまり積極的にセンターを絡めようとするチーム(セッター)だと、サイドへの走力が力不足の面が出てくるけれども、サイドのサードテンポが中心となるチームでは高さに負けていない…という評価をしてよいのではないか。

こうしたプレイが継続できるのであれば、サイドのサードテンポが攻撃の中心となるチームが相手の時にはしっかりとリードブロックで戦えるプレイヤーの一人と考えてもよい。
つまり「対戦相手によっては」戦力として期待できるということ。それから日本がサーブで攻め込めているような状況でも活躍が期待できる。

今シーズンはほとんどデンソーでのプレイを見ていないので昨年までの井上の印象で言うと、日本がサーブで攻める場面でリリーフ・ブロッカーとして起用して、相手エースをマークさせてブロックで仕留める役回りが適任かと考えていましたが、今の方針で練習を積んでいけばより広い範囲での活躍が期待できそうです。

ブロック以外に話を広げると、サーブが良かったのが印象的。
山本愛も20点以降でサーブミスできるくらい仕掛ける意識が出ていてよかったのだけれども、井上の低い弾道のサーブはより高い正確性で相手を崩していた。
レシーバーの予測よりも伸びてくるのかな?崩した場面での相手の動きを見ているとどうもそんな気がする。

井上のまずかった点を挙げると、ブロック後のトランジションの動き。
セッターと交錯したり、他のプレイヤーとの間でお見合いが発生したりと、リードブロックの本質がワンタッチからのカウンター攻撃なだけに、そこでの動きがまずいのは大きな減点材料。
気になりだすと気になるもので、日本コートにボールが落ちる場面では、必ず井上がその近くにいるような気までするようになった。

山本が確か第1戦のアメリカ戦で、ダイレクトで相手コートに返りそうなボールをアドリブでジャンプトスしていたのと比べると、状況に応じて適切な動きをしていたとは言えない。
こうしたトランジションでの動きというのはもう少し意識を高めて練習に取り組んで欲しいポイント。
たぶんブロックジャンプ後の振り返る動作までを一連の動きとして取り組むことで、その後の動きに少し余裕が出てくるのではないか…なんてことを考えたりしたのでした。


庄司夕起(上尾メディックス)
表情を見ると、なんだか追い込まれたような余裕が無い感じだったのが今回の庄司。
キャプテンのプレッシャーかなんかあったのかな?別に遠征キャプテンなんだから、気負わずやればいいのに。
イギリス合宿で多くの選手が体調を崩したなんていう情報もありましたが、その影響かな?

庄司といえば2007年の召集を思い出されます。
パイオニアセンターと久光製薬センターが根こそぎ召集されていたワールドカップイヤー。
この年は「もう竹下でいくしかない」状況となってしまったのでブロックのシステム化は無理だったのだけれども、それでも「リードブロック」の意識をチームに定着させつつ、センターの高いクイックを基点としたサイドの速い攻撃(「スプレッド攻撃」)を確立するチャンスだった。

ワールドグランプリに出場して、FIVBのスコアを見ていて「庄司って他のミドルより高さは無いけれども、ブロックリバウンドの数字がすげーな」と驚いたのでした。

攻撃枚数にバックアタックもカウントしなくてはいけない(つまりブロックが数的不利になるような)現代バレーにおいて、キルブロックは多いに越したことはないけれども、きちんとチェックしなくてはいけないのはブロックリバウンドの数。
「いかに相手アタッカーの攻撃を干渉したのか」という数字こそ、ブロックディフェンスを中心にディフェンスをシステム化する時に、ブロッカーの能力の参考になる。
ちなみに日本国内の試合ではまだこの数値を重視するに至らず、公式記録としてカウントされていません。

このブロックリバウンドの数字が跳びぬけていたのが庄司で、これがきっかけで試合に出ていると彼女を少し気にして見るようになったのでした。
庄司を中心に上尾メディックスの試合を見たレポートがあるので、リンクを張っておく。
Vチャレンジマッチ 秋葉台に行ってきました。その2 2010年4月3日土曜日 第2試合〜第4試合 2010年04月06日(火)
Vチャレンジマッチ 秋葉台に行ってきました。その4 2010年4月4日日曜日 第2試合・第3試合 2010年04月08日(木)

真鍋監督的には庄司はチームをシステム化するにあたってすでに合格ラインの判定だったのか、モントルーでは確認と火消し的な役回りでした。
井上がポーランドのサイド攻撃に対して割れまくっていた時に交替で入る…というような形。

私的にも今年の全日本女子でバンチ・リードブロックシステムを固めるならば、ミドルブロッカーの最有力候補は山本・庄司で、では荒木をどのように起用したら生きるか…なんてことを考えていたのでした。
荒木は全日本ではオポジットやらせればいいじゃんっていうのはずっと前から言っていますが。

しかし今回のモントルーでは前述したように「何か追い込まれた」感があったのですよね。
リーグでも必死な表情で戦うタイプですが。
期待値からすると今一歩でしたが、山本・井上のセンター対角でスタートして、日本大量リードから第1セット惨敗したところから立て直せたのはやはり庄司INの効果かな。

そして山本・庄司のセンター対角を組むと、ブロックシステムで戦う全日本女子が抱える最大の問題が見えてくるのだ。


矢野美子(デンソーエアリービーズ)
モントルーではリリーフ・ブロッカーとして起用。
まぁ現時点での経験値だと、システムで戦うミドルブロッカーのミッションを担当するには荷が重い。
サイドブロッカーに替わってのワンポイント起用で、国際試合でキルブロックを1本出したのは自信を持っていいね。

今シーズンの召集メンバーで考えると、このミッションに一番合いそうなのが井上香織。
ワールドグランプリのメンバーからはすでに外れているけれども、これはベースとなる「リードブロック力」の差。
チームに戻ってしっかりと研究をしてリーグで成長を見せれば、来期はもうひとつ難易度の上がる起用法でのお試しの機会も出てくるかもしれない。
ガタイの良いブロッカーは相手のハートをへし折るのに必要だと思っているから、ステップアップを期待したい。



モントルー。
ブロックシステムを語る上で、起用された二人のセッターについても触れたい。
それは次回に。
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