今年の全日本メンバーも発表され、合宿もスタートを切っています。

女子はヨーロッパ遠征ですね。



大量の召集メンバーにあれこれ意見も出ているようですが、私としては大賛成。

故障者や不調者を無理に登録したり試合に起用したりすることは、その選手にとってもその選手のポジションを狙っている選手にとってもいいことではない。

「日本人は体格で外国人に劣るから」というならば、常に少しでも良いパフォーマンスを期待できる選手をとっかえひっかえする人海戦術で戦える体制と、選手が替わっても機能するシステムを構築しようとすることは、世界の強豪と伍して戦える全日本を作っていくために最低限必要なこと。







数年前をちょっと思い出してみましょうよ。

候補に指名してもなかなか人が集まらなかった全日本女子。

スタメン>ベンチ>ベンチ外の序列思考で、スタメンを「最高の6人」と呼ぶスタンス。

結局こうした思考だと、勝負どころでの選手交替もできなくなるし、不調の選手がいても代わりの選手を投入することもできなくなってくる。

監督の脳内序列で試合に出るチャンスが最初からほぼ無いとわかりながら、「最高の6人」の踏み台にされるためだけに全日本に来る選手なんていないよ。



バレーボールのベンチ登録は12名から14名。

怪我人が出る可能性も常にあるので、最低でも1チームを構成するのにその1.5倍くらいは人数がいないと長期間戦っていくのは難しい。

Vリーグのチームを見てもだいたいそのようになっているのではないでしょうか。

だいたい目安は18人から21人くらいのはず。



まして今年は世界選手権の年。

世界選手権といえばその直後に待っているのがアジア大会。

前回男子は予選ラウンドを一次・二次とどんどん勝ち進んでいったために、世界選手権を終えた頃にはアジア大会が始まっておりました。

世界選手権が終わってコンディションがスカスカの全日本男子。

怪我人に加え、病人も発生して、なんと世界ランキング100位以下のチームに負けるありさま。



昨年も世界選手権予選を勝ち抜き、アジア選手権で優勝して、その後降って沸いたように現れた今年のワールドリーグ予選で全日本男子は負けてしまいました。

おかげで世界選手権前の大事な力試しになったはずのワールドリーグが今年は無し。



女子と比べたら比較的層の厚みを増すことに成功している男子でこういう事態が起きてしまうのも、ひとつの大会にピーキングを全員が合わせざるを得ない程度にしか戦力を集めていなかったからです。

だったら全ての大会を1チームで戦い続けるのではなくて、きちんと大会の位置付けをして2チーム編成したほうがいいんじゃね?

今年はようやく重要度の高い大会(今年で言えば世界選手権)の直後に、重要度が下がる大会(今年で言えばアジア大会)で戦う別のチームを組める体制になってきたということになります。



全日本男子は大学生の候補も多くいますが、どうやら大学の大会とのスケジュールの都合で合宿には召集しない方針のようですね。

でもまぁこれは、選抜された全日本メンバーの一員だという自覚を持って、学校のチームでも高い意識で活動しなさいってことでしょう。



本当は主力のAチームとサブのBチーム、育成目的のCチームくらい召集したいところ。

Bチームの選手は、Aチームの対抗チームとして列強外国の戦術を再現したりしながら、Aチームの選手に何かあった場合に即戦力になれるだけの地力をつける。

Cチームは国際大会経験が少ない選手や将来性を期待される選手で構成して、大会には出場しなくても海外で練習試合を数多く組む。

こんな強化を毎年できれば、全日本も世界の強豪チームと安定してまともに戦えるようになると思うのだけれども。

理想を言うと60人くらいが目安かな。

これだけの人数が世界を視野に入れてバレーボールに取り組むようになったら…きっと国内のリーグもさらに面白くなること間違いなし。







今までさんざん序列思考のバレーボールを見てきた女子ファンに多いと思うのだけれども、「好きな選手が12人に選ばれた」「好きな選手が6人に残った」…というような「絞り込み」の発想で、選手を上だの下だの言っていたら、いつまでたっても強い全日本は見られない。

これは選手を中心に見ている限り、男子ファンも一緒かな?



男子植田監督はオリンピック出場を決めた時のインタビューで、「ここにいない選手たち」も含めて感謝の気持ちを口にした。

コートに立つ6人がチームなんじゃないんだ。チームが前進していくために関わった全ての選手がチーム。

そういうベースがあるから、男子はとりあえず全員のコンディションが万全ならば、スタメンに迷えるくらいの選手層の厚みが出てきた。



こうなってくると、故障した選手はだましだましプレイを続けるのではなく、高いパフォーマンスでより長くプレイを続けられるように、手術に踏み切ったり納得いくリハビリに取り組んだりできるようになる。

チームのためにも自分自身のためにも正しいこと。

越川も手術したし、今度宇佐美も手術するそうな。

序列主義の「絞り込み」思想ではその時点でふるい落とされてしまうので、なかなか踏み切れないことです。



女子は男子に比べるとまだまだ召集が少ないですが、レセプションを担当するウィングスパイカーである都築が肩の手術後に合流する予定らしいですね。

これも良い兆候。

全日本女子といえば選手を壊したり、プライドを傷つけたりしながら選手を絞り込んで、他の選手をチームに帰らせる所だったりしたのですが、だいぶ雰囲気が変わってきたようです。

30名ちょっとでは召集人数がまだまだ足りないけれども、とりあえず私が考えている3つの課題に着手する人選はされているので、今期の動きを楽しみにしています。








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とぅぎゃったーでまとめたものをブログに掲載する時のために、これまでサイドに付けていたパーツを本文に掲載してみています。

幅は550ピクセル。高さは500ピクセル。








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ついったーなどを見ていると、本屋に行ったらたまたまあったという話も伝わってきますが、なかなか入手できない方は日本文化出版でも直接取り扱いをはじめたようですので、そこから入手する手もあります。

詳細はsuis annex weBLOG【緊急告知】『Volleypedia(バレーペディア)』発刊のお知らせ(追記あり)からどうぞ。





システムが見えるようになってくると、そのシステムに求められているプレイヤーの技術の良否も見えるようになってきます。

本質を理解するプレイヤーは、正しい方向に努力してそのシステムに適正を見せる。

中には3ヶ月くらいで劇的な変化を見せるプレイヤーもいたりして、そういうプレイヤーは応援したくなります。



「見える」事を増やしていくことはバレーの楽しみのひとつ。

正しい方向に努力しているプレイヤーを見るのもバレーの楽しみのひとつ。

学んで考えていくほどいろいろな発見があって、バレーボールは面白ぇなぁ。





Volley pedia バレーボール百科事典 CHAPTER 4 まで読み終えて

Volley pedia バレーボール百科事典 CHAPTER 1 “スピード”ではなく“テンポ”(攻撃における“テンポ”の概念)(p018)を強行突破的に強引に理解する

の続きです。



STEP4 テンポが理解できると見えてくるもの



せっかく“テンポ”もわかってきた所で、さらに行間を掘り下げていろいろ見えてくると面白い。

ここからはVolley pediaには書いていないけれども見えてくるものを書いていきます。

合わせてベースになる持論だとかも補足で記載。



04:状況的に間に合わないアタッカーに“はやい”テンポの攻撃を要求した時点でそれはセッターのトス配分ミス

だって“はやさ”とは、いかに各アタッカーの攻撃テンポがシンクロしているか…(p20)ということだから。

自軍の攻撃フォーメーションが乱れている時は、3rdテンポの攻撃も使いながら攻撃テンポをシンクロできる体勢を作っていくことも必要。

「位置差」も「時間差」も生み出せないのに「“はやさ”」にこだわって悪い攻撃体勢なのに一本調子のトスを上げるセッターって、賢くないよね。



05:アタッカーの最高打点のヒットポイントにトスの頂点を近づけられないセッターはヘタクソ

05−1

頂点を越えても流れるトスを「はやい」と勘違いしている人は多い。

頂点を越えてもボールが流れるのは、きちんとボールコントロールができていないだけのことです。

当ブログでも以前から折に触れ書いているとおり、いいトスとは左右対称のきれいな放物線を描きません。

きちんと失速してくれるトスならば、アタッカーは最高打点付近でいろいろなことができるのだ。

05−2

セッターに限らず、他のプレイヤーにもハイセット(二段トス/今後積極的に使う予定)を上げる場面は必ずあります。

オーバーパス練習の時点でこうしたボールの軌道に意識を持ったプレイヤーかどうかの判別はできます。



06:最高打点のヒットポイントに間に合わないアタッカーもヘタクソ

06−1

自分の助走スピードをきちんと把握していれば、助走開始のタイミングの変更だけでどのような“はやい”トスにも対処できます。

1stテンポでも3rdテンポでも、助走のスピードも歩幅もジャンプもスイングも同じ。違うのは助走スタートのタイミングだけ。

いつまでも「セッターとのコンビが合わない」とか「難しい」とか言っているのは賢くないアタッカーです。

ちなみにコンビネーションとはセッターとアタッカーとの間ではなく、アタッカー同士の攻撃タイミングで使用する言葉です。

そういう意味でも賢くない。

06−2

セッターに求められるのは、アタッカーのヒットポイントに正確によい質のボールを安定して届けることだけ。

タイミングが合わないからとぐちゃぐちゃやるのは賢くないセッター。

基準が動いたら、アタッカーがいつまで経っても正確な助走スタートタイミングを計れないじゃないか。

06−3

“はやい”トスに対応するために「ステップを小さく」「スイングをコンパクトに」なんて言い出す指導者や解説者は賢くない。

アタッカーはどのようなトスでも最高打点でフルパワーで打てる助走とフォームをベースとしなくてはいけない。

トスに合わせてこのベースを変えたりするから「トスが合わない」とか、ややこしいことになってくる。

変えていいのは助走スタートのタイミングだけ。

このベースがしっかりした上で、フェイクを入れたり助走ルートを変えたりスイングを変えたりするのはOK。

でもこれはブロッカーをやっつけるためにすることです。

アタッカーのお仕事はセッターに合わせることではありません。



07:トスを上げる瞬間より前にトスを上げる方向がわかってしまうセッターはヘタクソ

このように“はやさ”を追求していくと、対戦相手は同時多発攻撃に対抗するために「リード・ブロック」で対応してこようとします。

セットアップのフォームからトスを上げる方向性が実にわかりやすいセッターがいますが、ブロッカーがどちらに向かえばよいかわかりやすい判断材料を与えてしまうセッターでは“はやい”バレーはできないということになっていきます。

“はやい”バレーは「同テンポの位置差攻撃」。

セッターがトスを上げる前にトスを上げる位置をバラしてどうするって話です。





とりあえず、パッと思いついたものを整理してみました。

1を聞いて10を知るところまではいきませんでしたが、“テンポ”の理解はまたひとつバレーを見る楽しみを広げてくれました。





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なんだかいろいろもったいない・その3 日本体育大vs.筑波大に、頭の残念な方からコメントをもらっているんですよねぇ。

痛い方は相手をしても何も生まれないし消耗するばかり。

いつもどおり面倒くさいのでスルーするのですが、この“テンポ”の理解をすると、ああいう方は激減すると思うのですよね。

前後のエントリーどころかきちんとそのエントリーも読んでいないから、私が「オープンバレー信奉者」というような誤読もする。



状況を見てトスを使い分けたら筑波はもっと楽に勝てると思うよ。

そこを考えて夏に修正して、秋にいい形のバレーが見られたらいいな。



以外の受け取り方をされるのは、私の実力不足なのかもしれないけれども。





しかしなんであの手の方は戦術的・技術的にバレーを見て楽しんでいると、すぐ「全日本の監督になれば」と言うのでしょうね。

優れた監督に必要な条件が戦術眼や技術の理解だけだと思っているのでしょうか。

そういう考え方しかできないあたりも頭が残念。
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いやぁ、版元も在庫切れでしょうかね。現在アマゾンで注文をできなくなっております。

こりゃ ">セリンジャーのパワーバレーボールのようにプレミアがつくかも。



18ページから始まる“スピード”ではなく“テンポ”(攻撃における“テンポ”の概念)を、川合俊一でも理解できるように説明してみようという試みです。

最初は『サルでもわかる』という表記にしようと思っていましたが、さすがにサルはわからねーだろ…と思い直した。

川合俊一ならきっとわかってくれるはず。そして川合俊一でもわかればバレー未経験者でもわかる。

事実、最新のブロック戦術について川合俊一よりも理解しているバレーボール未経験者は日本中に数多くいるのです。

川合俊一は昨年「バンチリードブロック」で間違った認識を広めてしまった以上、来年一杯くらいまでこのような言われように耐えてもらわないといけない。





STEP1 手っ取り早く“テンポ”を暗記してしまおう




黄色の実線が1stテンポ

 セッターのトスの頂点付近でスパイクを打ちます。


ピンクの点線が2ndテンポ

 セッターのトスの頂点を超えて落下しはじめたあたりでスパイクを打ちます。


水色の破線が3rdテンポ

 山なりのトスが落下したところでスパイクを打ちます。




以上。とっても簡単。

とても簡単だったので、頂点に到達する前の攻撃テンポを「マイナステンポ」と呼ぶこともあるということを覚えてしまいましょう。

ついでにテンポを語る前提条件を覚えてしまいましょう。





STEP2 テンポを語る前提条件



良いトスは左右対称のきれいな放物線を描かず、頂点以降垂直落下に近くなる。



アタッカーの打点は常に一定。最高打点で打つ。





以上。これも簡単。

簡単な事を覚えただけで、実にいろいろな事が「見えてくる」ぞ!





STEP3 テンポを覚えると見えてくること



01:ブラジルの超“はやい”バレーは「時間差攻撃」ではなく同一テンポ同時多発の「位置差攻撃」



02:“はやさ”を語るのに「秒」とか「km/h」とか必要無いじゃねーか



03:“はやい”とはアタッカーの最高打点にトスの頂点を近づけること



さぁ、これで18ページからの詳細解説がバレーボール経験がなくても詳細解説が読みやすくなったはず。



18ページからの詳細解説では、これがどういう事なのか、実証的に物理的なデータを添えて説明してくれます。

私もこれを読んだ後、「パイプ攻撃」の項目を読んでいて一気に見えてきました。これまでは「位置差」を利用していることもわかっていたけれども、あくまでも「時間差」をベースにする考えに縛られていた。

視野が広がって、とても心地よくなりました。

こうして読み込めば血となり骨となる。



観戦ファンの目が肥えると、不勉強なバレー解説者も勉強をせざるをえなくなってくるのだ。

地上波実況と解説の影響力はとても大きいので、バレーファンとしてもきちんとバレーを考えて間違った解説がないかチェックをしていきたいものです。



…というか、解説にツッコミを入れながら見るバレー中継観戦スタイルも面白いよ。

次回はここからさらに行間を読んでいきたいと考えています。



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写真は黒鷲と分離した第一回目の天皇杯決勝。

アタッカーはゴッツ。セッターは金井。

トスの軌道は金井が立っている場所からゴッツの最高打点付近で結ぶ。



JTは3枚ブロック。

ストレートコースを守っているのは直弘。
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" alt="バレーボール百科事典 バレーペディア">バレーボール百科事典 バレーペディア、売れているようですね。

発売3日目でアマゾンの初期納入分はすでに売り切れて、取り寄せ販売となっております。

今後日本のバレーを取り巻く世界は、この本を読んで理解した人と買わなかった人に二分されるのではないかな。

こんな挑発的な文句を発したくなる、指導者・プレイヤーにとっても観戦ファンにとっても画期的な一冊です。

今は読む気がなくてもとりあえず買っておけば、いつか読んで内容を理解する機会も生まれてきます。



用語の理解を通じてバレーボールという競技・技術・戦術への理解を深め、トップレベルのバレーの強化より先に、全てのバレーボール競技者やバレーボール観戦者という土台や外堀の部分から固めていき、こうした積み上げの結果として日本のバレーボール界をしっかりと復活させようという意図すら感じる良書です。

参考:富士山方式

元競技者で現在観戦者である私が熟読しなくてどうする!



私の手元にも発売翌日に届き、CHAPTER 4まで消化吸収いたしました。

本書は写真の使用も多く、ザーッと目を通して読んだ気になりがちですが、あわてずじっくりよく噛んで飲み込んでおります。

きっと血となり骨となる。そしていつかきっとバレーボール城を支える城壁になるんだ。





これまで何冊も技術書を読んできていますが、それでも用語の語源などでも新たな発見もあった本書。

用語集や用語の発達経緯に触れるコラムの部分を読み進めていくだけでかなり面白いのですが、競技者はもちろん観戦者にも是非内容を理解して欲しいのが「詳細解説」の部分。

世界の強豪チームが今何をやっているのか。日本の指導者や競技者がどのような考え方をしているのか。

こうしたことが見えてくると、今後の日本のバレー界が進むべき技術的方向性が見えてきます。



ただ指導者や競技者に蔓延する誤解をきちんと解こうと、かなり細かく丁寧な説明になっています。

競技経験のない観戦者にとっては「図とか表とか本質とか科学とか、理屈っぽくて面倒くさい」と、読み飛ばされかねない。

そこで、帰納法的に解説されている本誌の内容のややまわりくどい部分を、強行突破的に単刀直入な物言いで競技経験の無い人にも理解してもらう作戦はないかな…などと考えています。



とりあえずCHAPTER 1 の“スピード”ではなく“テンポ”(攻撃における“テンポ”の概念)(p018)を読みやすく理解しやすくする作戦は考えた。

次回エントリーはこれになる予定です。



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