負けた!

第4セット終盤の猛追された場面、越川しか決まらない場面で朝長を投入してみるとかちょっと落ち気味だった山本を変えてみるとか、何かもうひとつ手を打っていたら結果は違っていたかもしれない。

一応荻野投入で建て直しを図ったからこそデュースで粘れたとは思うのだけれど。
でもマッチポイントだったらサーブは点をもぎ取りにいかなきゃ。

それにしても男子バレーを見る時はうるさい。
自分の声が。

TVの前で喉がヒリヒリしています。
崩されて二段トスの場面でもぶちかまさなくてはいけないのが男子バレーです。

山本は2・3セットはとても良かったね。
基本はヘタレだけど今日の戦いぶりは認める。
それからノブコフに松本をワンポイントブロッカーに使うか。
松本にはクイックで攻撃の組み立てを変える役割も担ってほしい。

イタリアは第4セットギリギリまでサーブで攻めていた。
そのサーブミスが日本に2・3セット獲得をもたらしたのは否定できないけれども、第4セットは日本にブレイク率の判断を見誤らせたかな?
日本のサーブでの攻めが消えた。
データバレーとはデータを収集するだけではなく、そのデータをどのように判断して運用していくか。
今日は失敗したけれども、まだまだこれから。

攻めて攻めて攻め倒せ!
[Web全体に公開]
| この記事のURL
女子バレーの「かおる姫」引退 菅山がJTも退社
http://sankei.jp.msn.com/sports/other/080530/oth0805301659005-n1.htm

連日選手の退部情報が入ってきます。
5月末はそういう時期。
時事ネタを追うのはアクセスの多いブログにお任せするとしても、試合観戦の時に注目する選手が何人も退部となるのは残念な事なので、そうした選手たちの事は少し触れておきたい。
ネタ系もいますが、そこはココなのでひとつ優しい目で…

3月末に書き始めた文章をこの時期に間に合わせたかったのですが、残念ながら間に合いませんでした。


他力本願というブログで、退部を前提とした選手のその後の活動予定を知ってしまった。
http://blogs.yahoo.co.jp/y19820318/9218851.html

これはちょっとショックでした。
本人のブログ向井久子と素敵な仲間達でも正式発表。
http://blogs.yahoo.co.jp/hisako197831/53683673.html

向井選手のアホアホパワーはSPORAでは取り上げていないはずですが、mixiのほうでは大事なネタ要員秋田国体での東レ躍進の原動力として取り上げたこともありました。

セットの開始前、コートに入る前の選手たちの背後を精力的に動き回り、アホアホパワーを伝授するダンさん

秋田国体の会場横で地元の名産特売店をのぞいていたら、真横からひょっこり顔をのぞかせたのがアホアホパワー全開で試合を終えた向井ダンさんだったんですよね。
映画『フルメタルジャケット』の鬼軍曹と重ねて面白がって見ていたので、ちょっとビビったのでした。

ご本人は昨年も引退を考えていた事をブログに書いていたし、今シーズンも選手生活を続けたことで国体・皇后杯・Vプレミアリーグを優勝でき、ほぼ最高の形で幕を引けたのではないでしょうか。
おつかれさまでした。
とりあえず外の空気を吸って、またバレーをやりたくなったら久光へどうぞ。
若造扱いをたっぷりしてあげられます。


デンソーからは石田さやか選手が選手を引退してマネージャーになるという発表

選手として気にしたのは今年の所沢での大会でした。
エビさんと二人でコーチと対人をやっていて、「なんかエビさんぐらい元気な選手だ」と気になったのでした。
緩めのアヒル口がツボだった事は内緒。

この日は試合にも出てきて、サーブで狙われていましたが、常に声を出し続けてよい雰囲気の選手だなぁとお気に入りに昇格。
TVで見たVプレミアリーグ決勝ではTO時の声かけのタイミングをミスって笑わせてくれました。

黒鷲で見られるかなと思っていたのですが、開会式では石田選手はなぜかデンソー選手たちの荷物番。

すぐ後の席だったので自分の乱視の肉眼でも目元のほくろまではっきりとみえた

ちなみに乱視は「乱れた視」と書く。

この時はもうマネージャー業務にシフトしていたのね。
日立佐和同様、今後はデンソーもマネージャーチェックが忙しくなります。

バンブーにはサウスポーがいないという極秘情報を石田さやかだけにお知らせします。


そういえばこの黒鷲ではあの人が私服で登場。
「お久しぶりです!」って選手たちがファンの目の前で挨拶しちゃったらダメでしょう。
発表はまだですが、写真は載せてしまえ!

女教師風味

ネタ色の強いいい味があったんですけれどもね。
発表前なので名前は書かない。


鉄人!大貫美奈子

皇后杯で盆踊りの練習

鉄人の系譜は足立留美が、ネタ系長身セッターの系譜は三上彩がしっかりと引き継いでいきます。


ちょっとネタ風味が続いてしまったので、最後は日立佐和から。
山城未沙選手。ジョー!

徹夜明けの睡眠不足で昨年秋に練習見学に行ったのですが、この時スパイク練習での助走姿で意識をつなぎとめてくれたのがジョーでした。

2メートルも離れていない場所でスパイク練習をしていたのですが、この時のトルクフルな助走と、女子選手としては珍しい助走スピードを高さに転換させる直前の容赦無い左足ブレーキングに惚れた。
バレーシューズを新調した時はスパイク練習後、必ず左かかとが擦れて新品の厚いスポーツソックスが破れたり、左かかとから大量出血したりした自分の高校時代を思い出させてくれたのでした。

皇后杯での復帰戦は見られましたがスパイクの機会は無し。
入れ替え戦でようやく生で見るチャンスができたと喜んでいたのですが、残念なことに怪我をしたようで会場にも来ていませんでした。

今シーズンの佐和は関東でのリーグ開催を飛び地で行う事が多く、試合を生で見る事ができなかったのが残念でしたが、TVではブロックが何枚付こうと真っ向勝負する姿を見る事ができました。
これがエース。
最終戦での唯一の勝利はジョーがエースとして立派だったと見ていた人が高く評価してくれているようです。
まずはとにかく怪我をしっかり治して、エースのプライドを胸にこれからの人生を切り開いていってください。

残念ながらジョーの写真は無い。
[Web全体に公開]
| この記事のURL
女子のセルビア戦は地上波もCSでの中継も見たのですが、分析視点で見られずなんとなくになってしまって…
タイ戦で追い込まれた場面、目がうつろになったまま泳ぐカントクの姿を見て以来、「あぁ、相変わらずなんだ」と。
選手交代どころかタイムアウトもなぜ取らない?

対戦相手も大好きなチームならば分析的視点もキープできそうなのですが、セルビアだとそれほどモチベーションが高まらず…すみません。
ジェリシロも出ていなかったし。
転機となった第3セットと最終セットをもう一回見直そうとは思ったのですが、放棄!

解説が吉原知子だったならば、選手の名前を噛む回数を数えながらもう一度見直したのですが…
今回あれだけセルビア戦の解説をさせておきながら、なぜCSは最終戦を吉原に解説させなかった?


【バレーボール】越川ら最終12人を発表…五輪世界最終予選
http://www.sanspo.com/sports/top/sp200805/sp2008053003.html

1 ミドルブロッカー 齋藤信治 東レアローズ
5 セッター 宇佐美大輔 パナソニックパンサーズ
7 ウイングスパイカー 山本隆弘 パナソニックパンサーズ
8 ウイングスパイカー 荻野正二 サントリーサンバーズ
11 ミドルブロッカー 松本慶彦 NECブルーロケッツ
12 ミドルブロッカー 山村宏太 サントリーサンバーズ
13 ウイングスパイカー 清水邦広 東海大学
14 ウイングスパイカー 福澤達哉 中央大学
15 リベロ 津曲勝利 サントリーサンバーズ
16 ウイングスパイカー 石島雄介 堺ブレイザーズ
17 ウイングスパイカー 越川優 サントリーサンバーズ
18 セッター 朝長孝介 堺ブレイザーズ
監督:植田辰哉

いずれも植田体制になってからのお馴染みのメンバーと言っていいでしょう。
千葉がいなくて福澤が入っていますが、候補選手として昨年も名を連ねていました。
ノブコフは引退を表明しています。最後の戦い。

「男子は弱いから見ない」とか言っている奴ら。
『強さ』のバロメーターは勝ち負けの数しかないのか?

「男子はつまらない」とか言っている奴ら。
相手戦術に対応できず硬直しているカントクを見ていて面白いのか?

死に物狂いの戦いが始まります。
ミッション達成基準はオリンピック出場権を取る事。
今年は男子にそれ以上は望みません。

突撃!
[Web全体に公開]
| この記事のURL
20人以上の人間集団。
見ていると大きく3つのグループに分かれると思うのですよ。


例えば会社組織。
会社に全てを捧げて、しかもそれが苦にならない人がいます。
仕事をすることそのものが楽しみで、仕事漬けの生活を行える基盤を持ち合わせた人。
仕事量も応じて多くなり、業務で顔をあわせる他社の人も多くなり、その会社の業務を語る時に頻繁に外部の人からも頻繁に名前が出てくる。
その会社の顔、看板になるような人々。
こうした人たちをAグループとしましょう。

次にBグループ。
Aグループの人同様、仕事に取り組む高いモチベーションは持ち合わせて何よりも仕事優先で行動します。
ただ、家庭の事情があったり、仕事の他にも楽しみを持っていたり、実績や実力が不足していたりするためにAグループの人のように100%とはいかない部分はある。
あるいは会社に全てを捧げる気は無いけれども仕事がある以上は仕事を最優先で物事を考える人々。
こうした人は会社ではなく業務に対して忠誠心を持っている人と言ってもいいかもしれません。
条件的には雑多ですが、キャパを超えて無理しても仕事をしようとするという点ではAグループの人と同質です。

そして最後にCグループ。
仕事は収入を得るための手段で、できれば残業もしたくない。

でね、A・B・Cの比率が1:3:6ならばその人間集団は目標に対して右肩上がりの成長を見せる
というのが持論・・・というか、経験的にそうかなと思っている法則です。

なんで20人以上の集団に限定したのかというと、少人数の集団になればなるほど会社組織上の立場や影響力が強い一人の人物に他の人が影響を受ける可能性が高くなるから。
いい方にも悪い方にも。

この比率が上記の1:3:6であれば、その会社は例えAとBグループの人が会社の仕事の6割以上をこなすような歪んだ状況でも右肩上がりになっていく。
しかしこの比率が1:2:7になった途端、会社の業績は下がりはじめる。

Aグループの人は他社からの評価なども必要なのでなかなか努力だけでは増やすことは難しいのですが、問題はBグループとCグループを構成する人々。
この比率がどう推移していくかで人間集団の成長と衰退が決まってくると思うのです。


すみませんね。バレーに全く関係の無いような話をはじめて。
でも自分の事ですから全く関係が無いような話でも結局最後はバレーに帰結します。
この話をしておかないと来期のバンブーの再起を考える上でも、オリンピックでの全日本女子惨敗後の建て直しを考える上でも考えていることが伝わりにくいと思うから。

これだけで感の良い方には言わんとしていることが伝わると思うのですが、もうちょっと回りくどく。


会社の話は実体験の話です。
会社員時代の春頃、社外からの知名度も高いAグループに属する人が4月ごろ、「あれ?俺、今年に入ってから三ヶ日以外1日休んだだけだ」と気付いて、その周りにいる人の休日状況を聞き始めたのでした。
ちなみにこの日も休日。

自分は隙あらば休みを取りたいほうなので、その年に入って5日程は休んでいたのですが、その休みを取るために頻繁に会社に泊まりこみで仕事をしていました。
だいたい夕食は23時以降。仕事後飲みに行ったりもしていたので、一度会社に行ったらいつ帰るかわからない。
だからこそリセットするためになんとかして休みを取りたい自分はBグループ。

この日オフィスにいたのは7〜8人だったのですが、話が「休日出ているのはいつも同じメンバーだな」という話になりました。
この法則を考えるようになったきっかけです。
総務や経理関係の業種の人を除いて、プロジェクトの前線に立つ社員がおよそ30人。
この日外で作業をしている人が4〜5人くらいいたでしょうか。
働いていたほとんどの人が『いつもの同じメンバー』。

日々定時に帰ったり残業も僅かだったりして、土日出勤もほとんど無い人はだいたい6割。
それでも会社の業績はアップしていきました。

業績アップに従って受注する仕事も増えていきます。
仕事が仕事を呼ぶ。仕事とはそういうもの。
手が回らなくなって業務上フォローが必要な場合、時間をやりくりしてなんとかするのもA・Bグループの人々。

Cグループの先輩にフォローに入ってもらうようなことがあると大変です。
「手伝ってやった」と恩着せがましく言われ続けます。
自分に直接言うだけならば「あ、どうも」で済むのですが。

A・Bグループの人はこんな事を言うヒマもなく走り続けている。
お互い外回りも多いので、2週間くらい顔を合わせないこともザラにあります。
会うのはだいたい深夜。

Cグループの方たちは担当しているプロジェクトが1本だけで「いやぁ大変!○○の仕事が動いている。」とか社内で言っている余裕がある。
「体はひとつしか無いのだから、掛け持ちなんてできない」とベテランが仕事を断っているのを見たときにはあきれたものでした。
他人の仕事を手伝おうものなら、いかに自分が仕事をしているかを社内に大アピール。
自分はその時、同時進行7本に加えて他の人の業務のフォローに入る予定が4つありました。
自分の都合を主張しているヒマがあったら業務をいくつかやっつける生活。

新規業務が発生すると情報を聞きつけておいしい業務を先に確保するのもCグループの方々。
扱い金額が大きく、ルーティンワークでこなせ、楽に利益率が上がりそうな仕事を進んでやる。

嫌われる仕事は切羽詰った状態で自分のところに連絡がきたものです。
休日深夜、外部で競合会社の仕事の作業中の所に電話がかかってきたり、「明日の打ち合わせがよーいドンだから」と言われて打ち合わせに出てみたら翌日北海道に飛ばないとダメじゃんという状況だったり。

無茶苦茶な仕事量をこなしていても、社内アシスタントはつけてもらえません。
アシスタントは会社内で『自分の仕事はいかに大変か』ということを言いふらす余裕のある人が先にガッチリと確保します。
もちろんCグループの方々。
アシスタントに仕事をやらせておいて、自分は監視役。
そしていかに自分は仕事を丁寧に教えられる人間かということをアピール。

まぁ、Bグループの人に付いても仕事は教えて貰えません。
そんなヒマがあったら自分で処理してしまうほうが早い。
仕事を目で盗んで自ら役割分担を求めるようなモチベーションがあるアシスタントでなければ使い物にならない。


組織が業績を伸ばしていくには業務量に応じた適正な人員を確保することと共に、母数に対してBグループの比率をどのように増やしていくのかを考えていくことが大切なのだと思います。
Aグループは外からの評価も必要なので、計画的に増やしていくことはできない。
しかしBグループとCグループの比率は組織が意識すれば改善していくことが可能です。
組織がどのように人材を評価するのか。これが組織の盛衰を左右します。

自分のいた会社ではこのA・Bグループの人たちが苦しくなるような社内ルールが制度化されていきました。
もともと取引先との事情や現場を最優先する人々です。
現場を大切にする仕事環境を求める人たちや、ボーナスカットなどのペナルティを受け続けて耐えられなくなった人たちが次々と辞めていきました。
自分はけっこう踏ん張ったほうですが。

看板のAグループの人も辞めていったので仕事も急速に減ります。
次第に会社内は担当のプロジェクトが3ヶ月無いという人も出てくる状況になっていきました。
まぁ自分はレギュラー仕事があったので常に2〜3本は動いていましたけれども。

せっかく自分がレギュラー化した仕事を他の人に引き継ぐと、だいたい次かその次で仕事そのものが切られていきます。
退社後3年経って、自分がレギュラーでやっていた仕事では次々と担当者が切られた挙句、知らない若手社員から泣きの電話がかかってきた事もありました。
取引先の担当者から自分の名前を出されて、「あれくらいマニアックな取り組み方をしてくれ」と言われたとか。
いや、同時進行を抱えて常に時間に追われながらの仕事だったのだけれども。
時間に余裕があれば社内業務を後回しにしてももっとやる。


バレーボールチームも組織の規模的には自分のいた会社と同じくらいかと思います。
今はちょうど選手の入れ替えの時期。
新陳代謝の無い組織は成長しません

ただ、誰を重用していくのかという点をチームがきちんと判断しなければ、チームは成績を維持・向上させていくことができなくなります。

スポーツは結果がはっきりと出やすいのですが、その数字をどのように捉えるのか。
そして数字に出ないものをいかに評価していくのか。

判断する人がきちんと現場をプラスにする方向で数字を見ていかないと、Bグループの士気は下がっていきます。
見せ掛けの好成績を出すCグループの人を重用するようになると、今後BグループにもCグループにもなりうる若い世代はCグループになることを目指すようになっていきます。

組織はそれでよしとするのかもしれませんが、こうした評価方法では組織が打たれ弱くなっていくと自分は思うのです。
特にスポーツチームは戦闘技能集団ですので、影響は一般企業などよりもはっきりと結果に出やすい。

そんな事を考えながらいろいろなチームの選手の入退部を見守っています。
[Web全体に公開]
| この記事のURL
サーブレシーブについて過去の記事を読んでいない方はこちらからどうぞ。
技術カテゴリーを一気に読みたいかたはこちらへ。

前回までの記事を読んでいただければ、「敗因はサーブレシーブ」という言葉でいかに考えなければいけない問題を思考停止してきたかということが感じられたかと思います。
敗因がサーブレシーブとされるゲームの多くが実はサーブレシーブの個人技術とは関係無いところにある。

こうは言っても1セットに2本も3本もサーブを弾き出したりしたら、監督やコーチや先輩や解説者やファンやマスコミに「おまえのサーブレシーブが悪いから」と言われても堂々と「何言ってるの?コイツ」という態度でいることは難しくなります。
ムカつく事を言わせないためにもサーブレシーブの基本的な技術をしっかり習得しておきたいものです。

今回からようやく技術分野に入っていきます。
とは言ってもまだまだボールに触れる前の段階。


スタンバイ

バレーボールはボールを止めることができない連続動作で行う競技。
つまり前の前の段階で予測を元に自分の行動の準備に入らなければ間に合わない競技です。


わかりやすい例をあげると、レセプションで平行のサインを出していたレフトアタッカーが、どの時点でどのようなスタンバイをするのか…という事。
セッターがトスを上げてから助走準備に開いたのでは、当然間に合いませんよね。

セッターがサーブレシーブされたボールを見極めて落下点に移動し、アタッカーのスタンバイ状況を確認する瞬間に、アタッカーが助走準備のポジションにすでにいてボールかセッターを見ていると、セッターは最も安心してトスを上げられる。

つまり自分がサーブレシーブをしないと判断した時点でアタッカーはスパイクの助走準備を行うポジションへの移動準備を開始します。
つまりある程度の見極めはサーブレシーブを行う前のサーブの弾道を見て行うことになります。
これが前の前。さらにちょっと前かな?

もちろん最初はサーブレシーブをあらぬ方向に弾く可能性も含めた予測を行います。
ボールのカバーに走るか?→二段でオープンが上がってくるか?→セッターが取ってもやはりオープンか?→いや、やはり平行。
打つか打たないかの判断ではなく、打つことを前提に状況から予測を行って、自分が取る行動を修正し続けていく。

素人バレーですとプレイヤーがプレイを介すたびにボールが望まない方向に行きがちで予測は難しいですが、競技レベルですとチームとしての意思が発生してプレイヤーがボールに触れるごとに望む方向に修正されていくので予測が容易になってきます。

自分でサーブレシーブをする場合は話が簡単になります。
自分でレシーブするボールの弾道を決めることができますので、レシーブしてから移動するために必要な時間を作り出します。
まぁこれは別の話です。

バレーボールの技術を考える時には、ボールに触れるその直接技術だけではなく、その前の予測と判断の所から考えるのが当然だと思いますが、なかなかそうした所に発想が向かないのが日本的土壌なのかもしれません。
技術解説書でもさまざまな技術のフォームについては触れていても、なかなか予測や意識には触れていない。

サーブレシーブの場合は予測を行う前の前のプレイというものが存在しない
多くの人がサーブレシーブを難しいと思う原因のひとつがこれなのではないでしょうか。

まずはこの時間的な余裕の無さをどのように補うのか。

男子国際大会レベルのようにエンドラインから3メートルは突っ込んでくるポイントから130km/hで打ち込まれるジャンプサーブを処理する…なんていうレベルの人はこれを読んでいる方の中にはさすがにいませんよね。
でもこれを前提になんとかしてみましょう。

この極端な例の場合、ボールの初速から終速まで変化が無いとしてボールヒットからネットを越えるまでの所要時間は秒36m計算ですので6mで0.16秒。
実際はレシーブポジションまでさらに6m程度の距離があり、ボールの速度低下もあるので、レシーブする瞬間までの時間的余裕は0.4秒弱でしょうか。

これは足を1・2ステップするのがやっとの時間で、さすがに正面に来てくれないとなかなかAカットできない。
それでもAカットができる前提で話をするところがミソ。無理だと思うと永久にできない。
ちなみに上記のような計算をした数字を鵜呑みにして他で転用したりしないように。
こういう計算は超文系頭脳の自分が数値を概ね把握するためのもので、データとしての引用価値はありません。


ではなんとか落下点予測と移動の時間を生み出す方法は無いか。
それが事前のサーブの種類・球種・速度の情報収集とコース分析です。

対戦相手がほぼ固定で、チームに偵察班があって1日1試合だけをこなせばよいトップクラスのチームならば、主要選手のサーブ情報を前の日の夜にでもおさらいで頭に入れて、前の試合でやられていたら当日の試合前にチョコチョコ練習すれば良いのですが、普通のチームはなかなかそうはいきませんね。

前日に情報を入れることも難しければ、対戦が1日3試合なんていうのもあたりまえ。
だからこそ相手の試合を見られるなら見ておきたいし、試合前練習でもしっかり相手を見ておきたい。

しかし選手全員のサーブを頭に叩き込むなんていうのはちょっと無理な話。
だってバレー選手はワンマンで脳細胞がたくさん死んでいるはずだから。
記憶系統がぶっ飛んでいて当然。

だから最も速いサーブを打ってくるサーバーをマークしておく。
余裕があれば(偵察行動や記憶系統に)最も嫌なタイプのサーバーもマーク。
自分の場合は伸びる傾向のフローターサーバー。
このあたりはチームのレセプションシステムと自分の得意・不得意を考えてチェックをします。

自分の場合はそういったチェックは二人が限界でした。
偵察時間を削った監督の独りよがりの練習が始まって情報収集ができなかったり、勝ち進むと見ていたチームが敗退したりして困ったことになることもあります。

自分を基準にして脳の記憶系統がぶっ飛んでいることを前提に話をしていますが、覚えられる人はできるだけ覚えて相手のサーブの時にその傾向をチームメイトに伝えてください。
「この野郎は前に落としてくるぞ」とか、「こいつはドライブ来るぞ」とか。

まず一番速いサーバーをチェックしたのは時間的な余裕を最大限生み出すためです。
実際にどのローテでそのサーバーとぶつかるのかはやってみないとわからないことが多いですが、そのサーバーと当たる場面で事前に得た情報を生かします。

他のサーバーはマークしたサーバーよりも遅いのですから、サーブを打ってから対処する時間が余計にある。
全てに対処するのはなかなか難しいのですから、こういう割り切りも大切。

相手のサーブ戦術を見極めることも予測や判断の援けになりますね。
ゲームが始まったらこうしたことも加味できると心強い。


ポジション

レセプションシステムはチームによっていろいろですね。
枚数やフォーメーションなどはメンバー構成によっていろいろ工夫してやっていることと思います。

さて、マークしたサーバーのサーブ順が回ってきました。
ここで自分のレシーブポジションと守備範囲を確認します。

事前に得た情報に自信があれば、さっそく自分の守備位置を修正してしまいましょう。
50cmも動いておけば、最初の1歩分は稼いだことになります。
ほら、これでさらに0.2〜0.3秒分の時間を稼げた。

ひょっとしたらこのローテでは自分のところにサーブが来る確率が低いという情報を得ているかもしれませんね。
それならば、サーブ落下点の守備範囲のプレイヤーがミスするケースも意識に入れて準備しておく。

このポジショニングの段階で重要なのは、落下点予測に基づく修正だけではありません。
サーバーがサーブを打つ瞬間を確実に見えるポジションに立つ事。
ジャンプサーバーの場合は助走の基点からの動きが見えたほうが理想的。
トスは見えると思うので、そのサーバーの打ち出しのタイミングも試合中に感でわかるようになってくるはずです。
そうなればリズムも取りやすい。

この打ち出す瞬間をしっかり見るというのは、この後の落下点予測と移動を正確に行うための時間を少しでも稼ぐためのものです。

エンドラインから大きく突っ込んでくるようなジャンプサーブを含めても、サーブのボールはほとんどが9メートル以上の距離を飛んできます。

この飛距離を、予測や判断や移動や修正に使う時間を稼ぐために最大限に生かしたい。

味方のプレイヤーが邪魔で打ち出しの瞬間が見えないのであれば、レセプションシステムに不備があると考えたほうがいいかもしれません。
また相手の前衛プレイヤーも視界を遮るように邪魔な位置に立ってくるはずです。
こういう場合は落下点予測を行って位置修正するよりも、相手を視界に捉えることを優先したほうがいいかもしれません。
そのかわり落下点予測をした方向に即座に動くことを意識の表層に持ってきておきます。


手元に古いバレーボール本があります。
1982年に発刊された『練習法百科 バレーボール』(宗内徳行/豊田博 著)。
サーブレシーブの練習法のトップに載っている写真は江上由美!

サーブレシーブの序文にこんな文が書かれています。
アタックレシーブが反射的運動であるのに対し、サーブレシーブは意識的運動であるだけに、不安のないなれとしっかりした基礎が大切になってくる。

この文の後半ではなく、意識的運動という部分に重点を置いているのが自分流です。
サーブレシーブの前のプレイはサーブ。そしてその前のプレイが無い。
予測・判断・移動・修正を行うためのワンプレイ分の時間的余裕が無い中で、いかにしてその時間を生み出していくのか考えるという点を最重視します。

次回は待ち受け姿勢と移動についての話を書く予定です。
まだまだボールには触りません。
その前に考えることはたくさんあります。
頭を使って意識的な練習をしていないから長時間の反復練習が必要になる。そんなの無目的で疲れるし、嫌じゃん。
「自分たちは長く厳しい練習に耐えてきた」なんてのはこれっぽっちも自信にならない。
[Web全体に公開]
| この記事のURL

28件中 1~5件目を表示


1 2 3 4 5 6 >>