実況:新タ悦男 解説:加藤陽一

本日も実況・解説はGOOD。

ただ新タアナの言葉に「後が無い」が多かったかな?



全日本男子が消えても12チームの精鋭による戦いはここから始まるのですし、クォリティの高い試合はここから増えてくるはず。

ただ、放送予定を見て録画予約を入れておいても、なんだかバラエティ番組っぽいものが録画されていたりする今回の世界選手権。

せっかくスポーツ中継らしいバレーボール中継をここにきて見せてくれるようになったTBSですが、どの放送枠でどのカードが見られるのかがちっともわからないのが、ねぇ。



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フランス戦の敗戦の原因はどうやら『15本のサーブミス』ということになっていったようですね。

しかし『サーブミスの本数』が敗因ではなく、正しくは『サーブミスの本数に見合ったサーブの効果が上がっていない』ことでしょう。

単純にサーブミスの数を敗因としてしまうと、サーブミスの数は減っても数字以上に相手に有利な状況を作ってしまう。



アルゼンチンのレセプションは、ネット際までレシーブを伸ばしてセッターにボールを入れており、高い位置でジャンプトスするセッターミドルブロッカーがブロック対応せざるを得ないため、直後にAクイックを叩き込まれたりパイプを使われたりしていた。

3セット目以降ガタガタしてしまったのは、これで組織ディフェンスが崩されてしまったためと考えている。



それにしても、スパイク総打数の25%もスパイクミスしている清水。

他のアタッカーもスパイクミスが多いことが目に付きます。

ディグが良いチーム相手だと、厳しいコースを突いていく必要が生まれてくるけれども、目安としては許容範囲はMAXで20%まで。

気持ちとしては10%以内にスパイクミスは抑えたい。



フランス戦のスパイクミス率

清水 27.2%(打数22)

米山 12.5%(打数16)

福澤 30.0%(打数10)

石島 20.0%(打数10)

越川 22.2%(打数9)



調子が悪い選手が一人いたとしても、それを他の選手がカバーできていればそれが「チーム」だけれども、みんなでスパイクミスを積み重ねてどうする。

単独のスパイクミスは目立たない事が多いけれども、このスパイクミスとサービスエースやブロックが絡んで連続得点になったりすると、試合の流れというのは一気に相手チームに移っていってしまうことになる。

これだけスパイクミスを出していれば、どうしても相手のサービスエースやブロックと絡みやすくなってくる。

単発ならばサービスエースもブロックも、それほどダメージにはならないのに。



アルゼンチン戦のスパイクミス率

清水 24.2%(打数33)

福澤 22.7%(打数22)

米山 13.3%(打数15)

石島 16.6%(打数12)



第1セットでいきなりアルゼンチンに9点まで走られた時、阿部とアタッカーのサインミス2本も実にもったいなかったけれども、清水と福澤が1本ずつ喰らったブロックも安易過ぎる。

バックアタックが白帯にかかってしまうケースはこの大会を通じて多く感じるし、福澤・清水ばかりかチーム全体がスパイクを打ち下ろし過ぎている印象がある。

あるいはアタッカーが自分でイメージしているほど跳べていないか。



「なんなんだ、このディグ力は!」と驚かされたフランス戦では、相対的に日本のディグ力は貧弱に見えました。

しかしこのアルゼンチン戦では、1・2セットとディグもよく上がっていました。

第2セットを取れたのも、日本がラリーを取れなくても素晴らしいディグでしつこいバレーを見せて、5000人入った会場が沸いて、ゲームを支配することができていました。



だからこそ、『決定率』や『効果率』ではなく、スパイクを決めきれなくても相手の攻撃を制限するだけの『崩すスパイク』があればもっと楽に戦えたと感じるのですよね。

サーブで相手を崩すのと同様、スパイクで相手を崩すことによってもっとディフェンスを楽に、そして切り返しの攻撃を楽にしていく状況を作っていく。

効果的なワンタッチとディグでラリーを作っていくことができていただけに、ゲームを支配していくチャンスは充分にあった。

スパイクで相手ディフェンスを崩していくという意識が見られなかったことがとてももったいない。



試合の中で決定率や効果率を参考に選手起用をしていくことは間違った事ではないけれども、もうちょっと数字に出にくい効果に目を向けることはできないものだろうか。

サーブで『決める』だけではなく、サーブで『崩す』効果。

それと同様の価値を、スパイクで『崩す』効果にも認め、安易なスパイクミスを減らしていくことが大事なはずだ。

両日のスパイクミスの数字を見ていくと、清水と福澤の数字が悪すぎる。

日本を代表するウィングスパイカーとしては、引き出しが少なすぎることも問題。





そしてもうひとつ。

アルゼンチンと言えばミリンコビックがいて、ライト側からどっかんオープン攻撃がドカンと来るという、1990年代型の相手にしやすいチームという印象を持っていたのですが、いつの間にか世代は変わっておりまして…

それでも『速い攻撃』というのがパラレルで襲ってくる印象はそれほどなく、所詮『時間差』の勝てない相手ではなかったと思うのです。



1・2セットのディグが良かったのは、ブロックディフェンスがかなりよく機能していたから。

それがおかしくなってきたのは、『敗因は15本のサーブミス』というフランス戦の敗因の解釈。

アルゼンチンのレセプション成功率は60.8%。



アルゼンチンのレセプションは『同時多発・位置差攻撃』の起点として、コート中央にボールを上げるスタイルではなく、あくまでもクイックを起点とした『時間差攻撃』の考え方の、ネット際のセッターにボールを送り込むスタイル。

これがセッター前衛で前2枚のディフェンス有利な状況で、セッターのジャンプトスにブロックが1枚付かざるをえない状況になると、そういう場面でアルゼンチンがクイックを使いはじめる。



『カットそこそこキャンペーン』を展開中の私ですが、長身セッターのこの効用は認めざるを得ない。

これが機能していたはずの日本のブロックを分断しはじめる。

アルゼンチンセンター陣の攻撃が決まりだして、日本のミドルブロッカーがセンターにコミットで合わせようとしはじめると、今度はパイプ攻撃が飛んで来る。

ただでさえミドルからの攻撃はフロアディフェンスが難しいのに、ブロックディフェンスがバタバタされては上がるものも上がらない。



そして結局、アルゼンチン戦の敗戦の大元は、フランス戦の敗因を『15本のサーブミス』としてしまった事にあるんだよ。

『サーブミスに見合った効果』というものをサーブに求めていれば、もっとサーブで攻めていける。

そして次のステップとして『それぞれのサーブの攻撃意図に基づいたディフェンスの動き』や『チーム全体としてのサーブ戦術』のような話が始まる。



サーブの攻撃意図が薄まれば、相手のファーストサイドアウト率も高まってくる。

ファーストサイドアウト率が高まれば、相手はどんどんサーブミスの数が増えるリスクを背負い込める。

リスクを背負い込めるなら、相手のサーブはどんどん強く厳しいものになってくる。



はい。日本ではこれを古くから「サーブレシーブが悪いから負けた」と言います。

そして「相手に簡単に得点を与えてしまうサーブミスはもったいない」と言い出します。



サービスエースを取れなくても、サーブで『崩す』方法はあるはず。

『崩す』までいかなくても、サーブで相手の嫌な攻撃を使わせない効果を狙うこともできるはず。

個々の力が足りなかったとしても、チームとして意図的なサーブを組み立てて相手を嫌がらせることもできるはず。



安易な敗因分析は、もうそろそろやめにしてほしいものですね。

バレーボールは将来、テニスのような競技になると言っている人の話も聞いたことがあります。



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アップゾーンでギラギラと出番を待っていたのは米山裕太だったわけですよ。



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「日本に何かが起こった」/世界バレー 日刊スポーツ



大きな大会で勝ち上がっていくためには、ラッキーボーイとかラッキーガールのような、その大会で輝きを見せるプレイヤーが出てくることが不可欠。

そういう選手はアップゾーンで「俺が出ていればこうやってやる」とギラギラと目を輝かせながら出番を待っている。

バレーの神様はこういう選手が大好き。



そしてちびっ子レフトがギラギラしていると、私が憑依する。

実況でちびっ子レフトエースのメンタリティが爆発した。







日頃、全日本男子実況をやる時には、「まずは俺」などツーを繰り出す阿部裕太をいじりながらやっているものだから、「俺に持って来い」と始めた時に「俺」が誰だかわからなくなったようで、ちょっとタイムラインを混乱させてしまったようです。

応援しているチームにチビっ子レフトエースがいて、チームが負けそうになったりすると、「俺に持って来い!」って始めたりすることがたまにあります。

たとえ女子の試合でも。



それをたまたま見かけたお知り合いの方、そんな時は「レフトに集めろ!」と、全力でフォローしてください。

たぶんそういう時は、『エース』にバレーの神様が降りかけている場面ですので、みんなで乗っかっちゃうとバレーの神様が面白がるので大逆転劇が見られるはずです。

エースとはキチガイ稼業。そしてバレーの神様はバレー馬鹿が大好き。





少し気になっていた石島雄介

私、ついっとの最初のほうでつぶやいていますが、この世界選手権一次ラウンド1・2戦やインタビュー映像などを見ていて、ゴッツが内側を向いていることが気になりだしたのですよね。

イラン戦敗戦の後に『気持ちの問題』を口にしたゴッツ。



きちんとモチベーションが高まって、コンディショニングを整えて大会に入ることができたプレイヤーは、もっとこう「みんなでぶつかっていけばなんとかなる」というお気楽さに「あとは俺がなんとかする」という自尊心が溢れてきたりして、それが伝わってきたりするものです。

自分のコンディション的に何かあるのか、チームの中に自分が前に出られない何かの要素があるのか、そういったことはわからないけれども、エースがエースとして『オラオラ』を出せない雰囲気を感じ始めた。

何かこう、『自分はやるべきことをやっているから悪くない』と、自分を守りに入っている感じ。



センター・ライトで賑やかして勝てる相手だったら、エースはレセプションに集中していればいいのよ。

『清水が大活躍!』なんてのがそういう試合。

レセプションに入らないプレイヤーは1セットに30点取っても所詮『ポイントゲッター』。

『エース』ってのは目立たない部分でチームを背負っているからこそ、勝負どころでバレーボールの神様が降りてくるポジション。

全体のために黙々とレセプションをしていたり、スタメンではなくても常にチームが前に進むことだけを考えていたり。

『いざとなったら俺が』そう思いながら目立たないことをきちんとやっているからこそ、いざという時にバレーの神様が降りてくる。

それが『エース』。



スタッツは見ていないけれども、ゴッツはとりあえず1・2戦では、コートから下げられない程度にきちんと個人の数字はまとめてきていたのではないでしょうか。

負け試合でも個人でやるべき事はきちんとできているという数字で、『スパイクが明らかに弱気』とか『効果率が低い』とか『スパイクミスが多い』などのメンバーチェンジする決定的な要素が見えてこない状況。

何か問題を抱えているのだとしても、数字をまとめるところまで持ってきているのであれば、それはそれで立派なこと。



でも、センターやライトのプレイヤーなら自分の責任範囲をまとめればそれでよいのでしょうが、エースの出番は試合が苦しくなってきてから。

無難にまとめる『だけ』ではプレイヤーにはバレーの神様は降りてきません。

ゴッツは荻野がいた時代に、その背中をじっと見つめ続けてきたプレイヤーなのだから、もっとチームを背負わせてしまっても良いと思うのですよね。

植田監督は何かと福澤・清水の名前を出しすぎ。

まぁこれは同じVTRを何度も見せられていて、そういう刷り込みをされてしまっているだけかもしれないけれども。



チームの中で自己の存在証明をしなくてはいけない立場の選手の場合は、放っておいても自覚があればギラギラしてくる。

難しいのはそこである程度立場を確立してしまった選手。



根っからのバレー馬鹿だと、そこでも相変わらず突っ走っていくのでしょうが、なかなか今時そういう破滅型芸人的なキャラクターはいない。

いれば『突破者』として君臨して、こんなに試合のたびに苦しまなくても済んでいる。



越川の役回りはスター。魚顔だけど。

自分でルートを切り開いて我が道を行くイメージを持っているけれども、それだけに『背負う』のはちょっと違う気がする。

ぐゎっ!と来るものはこれまで試合で何度も見せてもらっているので、自由にさせながら、チームとリンクをした時にガツンとやってくれればいい。



やはりゴッツ。

実際はどうだかわからないけれども、清水・福澤中心と聞かされ続けて、立ち位置に迷ってしまっているのではないかな。

ゴッツの繊細さというかナイーブさというのは、ブラジルに行っていた頃の映像などでよく感じるところだけれども、まぁ『男子三日会わざれば刮目して見よ』なんて言うし『立場が人を作る』なんてことも言う。



もうゴッツをチームの真ん中に据えちゃっていいと思うのですよね。

ホンモノ…というか真性ならば、肩書きとかはむしろ邪魔になるのだけれども、この大会でこのまま終わってしまうならば『「エース」の自覚を持たせるために「キャプテン」』という肩書きを与える必要が出てくるのかもしれない。

肩書きを与える必要がある『エース』っていうのは二流なんだけどもね。



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チーム作りってのは難しいね。



でもなんとか二次ラウンドに進出した全日本男子。

ようやくラッキーボーイも出てきたし、これから試合を積み重ねていけば、越川がスターらしさを発揮する試合も出てくるだろうし、D作がギラギラする試合もあるかもしれない。



本番だからね。

守りに入らないで、やれそうなことを全部やらかして見せて欲しいものです。


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試合内容も痛かったし、試合中継はもっと痛かった。



試合中継とは言っても新タ悦男アナウンサーの実況はバレーボールをとてもよく勉強しているし、伝えるべき情報を伝えてくれようとしている。

問題なのはお前だ。

川 合 俊 一



結局ブロックを一発決めて自分が注目を浴びてちやほやされることしか考えていなかった元プレイヤーには、バレーボールに必要なブロック戦術をベースとした解説は無理ってことだ。

ブロックを1対1の駆け引きでしか見ようとせず、試合序盤から「コミットしろ」の連発。

新タアナウンサーが序盤から「ブロックとレシーブの関係は良いように見えますが」と、トータルディフェンスの意識の観点から川合にブロックの話をさせようとお膳立てしているのに。



川合は2ちゃんねるでアンチ俺活動やついったーバレークラスタを馬鹿にする活動をやっているヒマがあったら、ブロックやレシーブフォーメーションについて書かれた最新の本を読んで、1試合でも多くバレーボールの試合を見たほうがいいのに。

バレー解説者としての立ち位置が怪しくなってきたからこその根が恥部キャンペーンなのだろうけれども、バレー人気が底にある今ならイメージをそれほど損ねず次のステージに間に合うと考えているから言っている。



少し前の本で最新ではないけれど、ブロックの配置やその意図についていろいろ書いてある本があるから紹介しておく。

全部丸暗記なんてしなくていい。

トータルディフェンスのためにいろいろなブロックシフトがあって、それをチームの意図として使い分けながら組織で戦うのがバレーボールだってことに気付ければ充分。

" target="_blank">バレーボール百科事典バレーペディアは自分の解説がダメ出しされているから、どうせ読まないんでしょ。



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世界選手権 予選一次ラウンド 日本vsイタリア

川合解説者の言っていることと現実に目の前で起きている問題との間に、劣勢になればなるほど乖離が見られ、3セット目あたりには脳みそが分裂しそうになって中継を集中して見ていられなくなってしまった。



まずはスターティングオーダー。

石島  清水  山村

松本  阿部  福澤

リベロ:酒井




昨日イタリア戦との違いは、リベロは永野→酒井。それから2と5のポジション、福澤と石島を入れ替えた。

新タアナは毎セットかならず日本チームのスタートのオーダーに触れてくれていた。

セット序盤の3点目、だいたい2分くらいは時間を使っても、両チームの情報を伝えて当然のなのだけれども、まだそこまではなかなか期待できない。

1回目のTTOくらいまでは両チームのオーダーを肴に実況と解説者があれこれ語るようなバレー中継があってもいい。





前日のサーブレシーブの問題。

レシーブをネット際に寄せるAパスを意識しすぎるがゆえに損をする。

ここはまずまず修正できていたと思います。



阿部のセンターへのトスは高さも落下率もよかったのではないかな。

試合中盤でBクイックにブロックが2枚反応しはじめたところで、川合解説者が「相手ミドルブロッカーがセンターをマークしはじめているから、サイドを使って」というようなことを言いはじめたのだけれども、ブロックはリードで反応しているのでBを止めるために必要な高さにも到達していないし、2枚が揃っているわけでもないので、サイドを使い始めるのは早計。

コミットされているわけでもないし、もっともっとクイックとバックセンターを使って相手のバンチを寄せてから、サイドだろう。

ブロックをアタッカーとブロッカーとの1対1の勝負としてしか考えられないから、アホな解説をする。



阿部のトスに多くは期待していないけれども、センターへのトスに比べるとサイド、特にはやいテンポを意識したレフトへのトスが割れていた。

『はやくて高い』をやりたいがゆえの福澤だったりするのだろうけれども、これがあまり効いてこない。



結果、「越川を使え」ってな話になるのだろうけれども、その後、越川投入後もあまり効いている感じはしていなかったのは、問題が福澤ではなかったりするから。

越川はブロックを見てからの判断で優れた部分を見せてくれてはいたけれども、なんかこう「越川来たー!」というオーラが今回来ないんだよなぁ。

もうちょっとギラギラしようぜ。越川優。



サイドへの阿部のトス質も悪くはなかったと思うんだよなぁ。エンド側からの映像が流れたのを見る限り。

きれいに決まった場面だからエンド側からのリプレイが流れるっていうのもあるけれど。



結局セッターとサイドアタッカーとの間で「はやさ」についてのコンセンサスが取れていないことが問題なのではないかという印象。

もう本番が始まっているのだし、とりあえず長野からミラノに向けて清水を「速さ」の縛りから部分的に解放したように、レフトも部分的解放をするしかないのではないかな。

その代わり、サードテンポのトスが上がってきて、ブロックを見ずに安易に直撃を喰らったりしたら許さない。

チームの目指している方向性とは違うけれども、すでに本番だし、時間が無いからそんな方向で行ったほうが対処としては良さそう。



それから日本が劣勢になってきた2セット目以降、ミドルブロッカーがコミットに行っているので二度跳びしている場面が目につくんだよなぁ。

リードで行ってる時に、そこそこワンタッチ取れているじゃん。

それがレシーブで上がらないからコミットの指示が出たりしているのだろうけれども、そのあたりの戦術ミスも日本がジリジリいく原因の一つじゃないのかな。



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日本はイランよりもレセプション成功率が高いのに負けている。

日本はセンター攻撃が決まっているのに負けている。




つまりこれって、レセプションからの攻撃成功率しか考えてこなかった日本バレーの歪みが出ているってことではないのか。

サーブでいかにイニシアチブを取るか。

ラリーをどう制していくか。

攻撃的なサーブとブロック&レシーブのトータルディフェンスからのカウンターだよなぁ。



「これ!」と断言できる原因がはっきり言えず、不完全燃焼で気持ちが悪いので、メディアがどうこれを分析して伝えているか、リンクを張っておきます。



バレーボール:日本2戦2敗に 男子世界選手権 毎日/共同

【世界バレー】日本男子、イランに敗れ2敗目 産経/共同

【世界バレー】イラン監督「これが最初で最後の勝利にならないことを願う」 産経/共同

【世界バレー】植田監督「大切なところでミスが出た」 産経/共同

【世界バレー】格下イランに屈した日本、課題の多さ浮き彫りに 産経/共同



本番だし追い込まれているけれども、集中力を切らさず、まず自分ができることを確認しながら、しっかりとそれぞれが出していこうよ。

フルセットやってしまったらいろいろまずいけれども、試合は5セットまである。



はぁ…エジプト戦は実況:土井/解説:川合かぁ…


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さあ、いよいよ世界選手権開幕です。

世界選手権を楽しみにしている多くのバレーファンが、大会開幕前日に放送予定を探し回っている今回の世界選手権。

バレーファンですらこんな状況だから、きっとバレーファン以外の視聴者はまず見ないってことだよね。



つまりメインターゲットは放送予定を調べてまで見ようとするコアなバレーファン。

バレー観戦初心者向けにアイドルを用意したり、初心者向けの感情移入用のVTRを作成する必要も無い。

バレー好きに向けたバレー好きのための放送をきっとTBSは考えてくれているはず。



男子の地上波放送枠は小さいし、事前の特集なども直前でもちょびっとだけど、そこはコアなバレーファン向けだから仕方がない。

直前になっても『女子の開幕まであと○○日』というトーンなのは、きっとライトなバレーファンの目をカモフラージュするために違いない。

地上波でもこれだけバレーファンにターゲットを絞り込んでいるのだから、きっとCSの生放送は、マニアックすぎるぐらいのバレーボール中継が見られるに違いない。

今回はTBSチャンネル。

見たい放送にお金を出す習慣がある視聴者を、きっと存分に楽しませてくれるに違いない。



ほら。夏のワールドグランプリでもフジテレビのCSは試行錯誤しながらバレーボールを楽しませる方向で放送してくれた。

参考:フジテレビが放送した2010ワールドグランプリ中継の感想・意見・希望など



これを受けて、TBSはきっと、面白いバレー中継を我々に見せてくれるはず。

参考:2010世界バレー男子 イタリア大会(9月)

【放送カード】

9/25(土)深夜3:50〜翌午前6:00(生) ※延長の場合あり

第1次ラウンド「イタリア×日本」

解説:柳本晶一 実況:土井敏之



9/26(日)午後11:50〜深夜2:00(生) ※延長の場合あり

第1次ラウンド「イラン×日本」

解説:川合俊一 実況:新タ悦男



9/27(月)午後11:50〜深夜2:00(生) ※延長の場合あり

第1次ラウンド「日本×エジプト」

解説:川合俊一 実況:土井敏之




…………求めているのはそういう面白さじゃないのだけれどもな。

TBSがコアなバレー中継に『笑い』を求めるなら、徹底的に面白がってやる。

どうせ柳本も川合も『アンチ俺』だ。



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世界選手権 予選一次ラウンド 日本vsイタリア


柳本晶一 6点

いやいや、柳本が解説ということで、どのようなヘンテコ解説をするのか、手薬煉引いて待っていたのですよね。

下手な事を言ったら吊るし上げて晒し者にしてやろうと準備していた。



ただの30年前の古臭いバレー解説じゃねーか。



序盤はフェイにトスが集まる。

これをしのぐには「サーブレシーブ」。

1セット目を落としたのも2セット目を落としたのも3セット目を落としたのも原因は「サーブレシーブ」。



解説中、1回だけサーブレシーブが悪い状況を変えるために、「サーブでもっと攻めてみてもいいかもしれません」と言った時は「おっ!」と思ったけれども、その根拠は語らず。

そりゃそうだ。

レセプション成功率だけを見て、「Aパスが入ったら日本はコンビバレーができる」としか言っていないのだから。

サーブ効果・ブレイク率・サイドアウト率も見ていないし、何をもってAパスとするのかという定義すら無い。

伝える側に無い価値観は、当然視聴者にも情報が伝わって来ない。

あ、TBSの中継では「Aパス」という用語は一切使われていませんでした。

男子バレー標準の「Aカット」も使われず、「Aキャッチ」。



全ては女子大会のために。

選手紹介VTRは無かったけれども、柳本紹介VTRは2タイプ流れた。



あ、そうそう。リベロがジャンプトスでバックトスをした事に驚いていましたな。

当たり前のことなのですが。

本来解説者として言及するべきは、リベロ永野が長野でのワールドリーグ予選からそのトスを少し変化させていたこと。

まぁ、『はやさ』を全く理解していない解説者には、その意味を正しく伝えられるとは思っていませんが。



それからさぁ、イタリア女子のピッチニーニが観戦に来ていることくらいは触れようよ。

カメラFIXで何秒ももアップが流れていたじゃん。



土井敏之 6点

一番困惑したのは第2セットのスターティングオーダーの伝え間違い。



第1セットで福澤→越川の交替があって、第2セットは越川がスターティングと伝えたから、米山投入時に当然石島と交替と考えるじゃないか。

今回のTBSのメインターゲットであるコアなバレーファンは、オーダーを意識しながら見るんだぜ。

情報を見誤って間違えた情報を伝えてしまうことはライブなのだからあっても仕方が無い。

でもさ、間違えた情報は迅速に訂正しようよ。



視聴者には限られた情報しか伝わってこないのだから、間違えた情報の訂正は大切。

言葉を噛んだり言い間違いをしたりしたことをあげつらっているわけじゃないんだ。

『スポーツ中継を伝える』事の根本の部分を指摘している。



それから、おそらく試合開始前に場内アナウンスで紹介されて挨拶していた人、イタリア在中の日本の領事か何かじゃないの?

『世界選手権が最も権威あるバレーの祭典』って100回言うよりも、この大会が国際政治における社交場としての役割も果たしていることに触れたほうが視聴者はこの大会の重要性を感じ取るんじゃないのか。



他にも「この人はイタリアで有名なモデルじゃないのか?」なんていう美人がアップになっていたりしたのだけれども、どうなのだろう。

著名人やVIPも見に来ている大会だぞ!ってやるのはTBSは大好きじゃなかったのか?



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10000字超えたので、試合に付いては追記へ。
全日本男子チーム 45点

長い戦いの開幕戦。

はるか格上の強豪相手にアウェイで選手を全員使い切ったところで30点。よくやった。

控え選手が「俺の出番はいつだろう」とドキドキを引きずらなくて済む。

「ここは俺だろう」くらいの気持ちでアップゾーンでギラギラとスタンバイするのがリザーブ選手のあり方。

その準備はできた。



長野では『低くて速いトス』を随所で見せていた全日本男子ですが、間違った事や頭の悪い事は修正していかないと。

ってことで、長野のワールドリーグ予選ではダメだった二段トスが修正されていた点は良かった。

プラス5点。

特に永野→清水のトスは、『低くて速いトス』を止めて、清水の打ちやすさを優先していたところはOK。

アタッカーの選択肢が無いところで単発の『低い速さ』を追求したって、攻撃力が落ちるだけ。



第2セット、イタリアが9点で日本が4点目の場面。

ボールが弾き出された場面から永野がボールをコートに戻して攻撃に繋げた場面。

あれは素晴らしかった。プラス10点。

センターがなぜかトスを上げる前からブロックカバーに入っていたけれども、あのサボりが無ければプラス20点でも良かった。



「Aキャッチなら日本はコンビバレーができる」というレベルで解説している柳本は全く気付いていなかったけれども、「コート中央付近にボールが上がれば日本はシンクロ攻撃ができる」の良いお手本。



ビデオを録っている人はリプレイを。

レフト・バックセンター・ライトから、アタッカーが同じタイミングで助走を切っている。

相手ブロックはデディケート。

選択はライトかな?と思ったところでファーストテンポのバックセンターが来た!

これこそが『早くて高い』同時多発のシンクロ攻撃。最終的に植田体制が目指すブラジルスタイル。

はい。ブロックはアタッカーに対応できません。



崩れた場面で3ヶ所からのシンクロができている。

本来ならば常に前衛センターを含めて4ヶ所からシンクロできるのが完成形。

『自分たちの形』ではないところから、シンクロをやってのけたところは自信を持っていい。



でね、自信を持っていいところで自信を持たないから、『間違った考え方』でもったいない状況を作り出す。

この試合、確かに「サーブレシーブが良くない」と言ってもよいのだけれども、「サーブレシーブの何が」良くないのかという点を見誤ってはいけない。

数字が悪いのが問題じゃないんだよ。



第2セットが象徴的でした。

レシーブをネット際でセッターに取らせようとするあまり、ニアネットのボールが多くなり、そのためにジタバタする場面が多すぎた。

セッター阿部がジャンプトスでなんとかしようとしてオーバーネットになること1回。

ノーカウントになったけれども、トスを上げようとしてネット上の押し合いになった場面が1回。

セッターが今村に替わって、ボールに届かずダイレクトという場面が1回。

またネット際にボールが来るので苦しいセットアップを余儀なくされる場面も多かった。



「何がAパスなのかという考え方」が、今回のサーブレシーブの悪かった点。

アタックライン付近にレシーブを上げておけば、シンクロ攻撃ができる。

だったら、『カットそこそこ』のほうが攻撃力が増すじゃん。

少なくとも相手ブロッカーが困りだす。

こういう考え方ができないところが敗因。



柳本の解説で言っている「サーブレシーブが悪い」は日本を負けに追い込んでいくのです。

つまり敗因の一つは『日本の持ち味はAパスからの速いコンビバレー』という思想



第3セットでは指示が飛んだのか、『サーブレシーブそこそこ』に修正されて序盤は落ち着きを取り戻したように見えた。

しかしね、速くて高いトスを理解せずにセンターを使っているから、1本目にはへなちょこが決まったものの、2本目の山村宏太はリードでキルブロック。

これでだいぶ心が折れたねぇ。清水がサーブを入れていったあたりがその証明。

福澤のブロックアウトと強いサーブで立て直しかけたのだけれども、イタリアのフェイを止めた気になって気を抜いたところでボールが繋がったラリーを取られたのが決定的。

続けざまに松本への3本目が合わなくてダイレクトでブロックされたところで完全に折れた。

その後立て直せっていうのはギラギラしたリザーブを一気に大量投入したところで難しい話です。ジ・エンド



『低くて速いトス』ってスパイクの白帯通過点を考えるとネットに近くならざるをえない。

アタックライン方向からのトスでは使いにくいし、ブロックが完成する高さも低くて良いのだからつかまりやすい。

バレーボールをお仕事にして、24時間バレーボールのことだけを考えていれば良い、うらやましい身分なのだから、そろそろ気付こうよ。



ああ、清水。

長野に比べるとだいぶトスが打ちやすそうに見えたのだけれども、それでもやっぱりスパイク準備できてないのな。

第1セットはパスで返したのが3本あったかな?

決めなくてもいいから、きちんとスタンバイして、打って崩しにいこうぜ。



1・2セットはもうちょっと面白くできたと思うんだ。

セットを取っていれば、流れも変わってくる。ギラギラしていこうぜ。

本番の時だ。
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ワールドグランプリ。全日本女子は最終的に第5位ですか。

一方の全日本男子は、ワールドリーグ予選で韓国に2連敗して来年の出場権を得られず。

男子のほうは、期待して長野まで2週続けて応援に行っただけに、けっこうダメージが大きかったのでした。



女子は5位といっても、これは久々に自力でもぎとった堂々の5位と言ってもいいでしょうね。

ファイナルで、ブラジルとイタリアに勝利。

アテネオリンピックや北京オリンピックの、12チーム中5位(実質8位)などよりもしっかりと戦って収めた成績。

現時点での戦力を考えると、ワールドグランプリという戦いにおいてはかなりの成果を収めたと言ってよいでしょう。



ただし、男子も女子も同じ問題が浮き彫りになってくる。



戦 略 的 敗 北



オリンピックからオリンピックまでの4年間のサイクルの中で全日本のバレーを考えていくにあたって、男女共に同じ過ちを犯してしまっているのです。







その過ちとは『大会の位置付け』『大会の使い方』

『大会の位置付け』というのは100%戦略面の問題。そして『大会の使い方』というのは戦略的な要素の大きい戦術面の問題。



『戦略サーブ』なんていうアホな用語は私もけっこう馬鹿にしてきたおかげか、さすがにそろそろ耳にしなくなってきました。

しかし、『戦略』と『戦術』という用語を意識的な使い分けをできずに、いつまで経っても戦略というものが立てられないのが昔からの日本人の特性のひとつとして知られています。

日本人は『戦術』好き。でもね、最近は『戦略』って言葉を使うのがカッコイイと思ってよく使われる。

そういえば『国家戦略局』っていうのを民主党が作ったよね。

でも過日、参議院予算委員会を見ていたら、答弁によると「内閣のアドバイス機関」として民主党は考えているらしいよ。

そりゃ軍隊で言うなら大隊や連隊本部みたいな仕事じゃねーの?

『戦略』っていうのは状況に応じて対応することではなく、進んでいくための基本的な方向性・枠組み・方針なのにね。



バレーボール全日本チームの強化を考える時に、私は戦略面を担当するのが協会サイド、戦術面を担当するのが監督を中心としたチームスタッフと大まかに考えています。



こういうことは軍隊で考えるとシンプルでわかりやすい。

日本の自衛隊を例に大雑把に言えば、戦略面を担当するのが防衛省(文官)と統合幕僚監部(武官)。それを統括するのが内閣府。

戦術面を担当するのが陸・海・空の各部隊。

実際は単純に割り切れない部分も多いので、軍隊のように大規模な組織だと上級司令部のようなものが設けられて、ある特定の戦域の戦略面を担当したり、組織の枠を超えた部隊の戦術的運用を担当したりするけれども、そこまで話を広げるとかえってややこしくなる。



要するに協会サイドの役職の人々が戦略面担当で、監督以下スタッフおよび選手が戦術面担当である。と、考えるとわかりやすい。



『戦略』と『戦術』を区分して考えることができないために、滅茶苦茶なことをやっているのが多くの日本人の特徴なのですよね。

全日本には「君の人気や話題性が必要だから」と、戦術指揮官が戦力として起用できない故障選手を実戦部隊に押し込んだりするのはよくある例でしょう。

中には自分が現役時代の戦訓で頭が停止したまま、現代戦術や戦力構成などを学びも考えもせずに現役選手に直接指導しようとしたりする人もいることでしょう。



ああ、いた。しかもバレーボール協会ではなく似たような競技の別の団体(=戦略担当組織)の長なのに、銃剣突撃を教えたがるような人が。

すでに40年前には歩兵の突撃が機関銃に制圧された経験を持ちながらその戦訓を生かせず、第一次大戦で発展した諸兵科連合も浸透戦術も機動突破も学ばず、第二次大戦において日露戦争の時の頭で銃剣突撃をさせようとするようなもの。

しかも日露戦争当時だって坑道作戦(工兵)や砲兵、しまいには28サンチ砲(海軍砲)なんかの協力も得ていたのに、そういうことだってすっかり忘れている。



そういえば立場が逆で、「バレーボールへの注目度を高める」という戦略的目的のために、TV出演などの媒体露出に必要以上に妙に積極的で、CGで顔を金色にしたりして率先して番宣CMに出演したりするような戦術指揮官もいた。



シンプルに合目的性で考えたらおかしな話です。







まぁ、男子のほうの失敗は『大会の位置付け』という戦略部分の失敗が大部分です。

大きくカテゴライズするとスケジューリングの問題ですね。昨年も男子はこの失敗をやらかしていました。

今年のワールドリーグ出場に関して、予選回りとなってしまって、そこで敗北しています。



一応この時の敗因のひとつである『選手のピーキング』という戦術面の要素が大きい問題は、今年の大量召集という形でフィードバックされていました。

ただ、『大会の位置付け』という問題は改善されていなかったのですよね。

世界選手権という、オリンピックに向けたマラソンで言うところの「折り返し地点」…「35キロ地点」に例えたほうがいいかな?

とにかく、そこに向けたスケジューリングに力が注がれていた様子が感じられないのです。



ちなみに昨年の敗戦後、私はこんなことを書いています。

参照:グラチャン

とりあえず男子はワールドリーグをTBSに任せておいて、来年は6月に南米武者修行・7〜8月にヨーロッパ武者修行をやって世界選手権に備えよう。

夏場のヨーロッパではイタリアを拠点にヨーロッパ中をバス移動で転戦しよう。

ボロボロになりながらイタリアに戻った時に「ああ、やっと帰ってきた」と選手たちが思えるようになれば、世界選手権もよい状態で戦える。

名付けて「イタリアを精神的ホームにしてしまおう」作戦。

すでに越川が実行に移している。


タイトルと全く関係の無いところで文章を書いていたりするので、探し出すのに苦労した。



こうした取り組みができず、しかもワールドカップイヤーのワールドリーグ出場権を逃したのは、かなり手痛い。

ワールドリーグに出場できないのは、オリンピックイヤーだけでいいのにね。

オリンピックイヤーだけはあの大会が邪魔になる。





長野での韓国との戦いで気になった部分は、ワールドリーグで充分に揉まれてきたチームと主戦セッターを欠いた新設チームとの錬度の差でした。

ラリー中でも積極的にセンターのクイックを使ってきた韓国。

1日目にセンターを全く使えていなかった近藤や、使っても「テンポ」の理解がまだできていなさそうな今村と、韓国のセッターとの力量差は歴然としていました。

そのクイックになかなか対応できず、センターコミットで対応しても好きに決められる日本。

それからサイドからの攻撃がクロス中心になっているにも関わらず、いつまでもストレートを閉め続けるブロック。

これなどは後ろから「クロス締めろ」ってけっこう叫んでいたのですけれどもねぇ。



セッターの経験不足や他の選手の試合感不足もありますが、こうしたベンチワーク・スタッフワークで対応できそうな部分での試合感不足というのも実際に見ていて強く感じたのですよね。

分析によって出ていた指示もあったかもしれませんが、すぐにアジャストするにもやはり実戦での練磨が必要になってきます。

ようするに、兵棋演習と部隊訓練だけで満足な対抗演習もやっていない部隊を、いきなり重要な拠点攻撃に投入してしまったようなもの。



次に韓国と当たった時にどうかということを考えると、センターのクイックを連続で止めたセットは確実に取っているので(所詮時間差「ナイスコンビ」のチームなので、クイックの使用が減ればあとは比較的簡単)、たとえ次も全日本新人セッターで戦うにせよ今回のような敗戦はイメージできないのですよね。

選手個々のパワーも韓国に負ける要素はほぼ無いし、やろうとしている基本戦術も『時間差』主体の韓国バレーは『位置差』を主体とする全日本と比べると古臭い。

セッターにきちんと動ける宇佐美・阿部級が一人いれば、おそらく楽勝でしょう。





では植田監督やスタッフワークがまずかったのが敗因かというと、それをヒステリックに追求するのも違うでしょ。

ワールドリーグ予選の敗戦ぐらいで「監督をやめさせろ」なんて言っていたら、それこそ継続的な強化は誰にもできない。

ワールドカップイヤーからオリンピックまでは一気に事が進んでいくことを考えたら、強化方針が見えない監督を除けば世界選手権の成績で監督を交代させることにも私は否定的です。



それに、来年のワールドリーグに参加できないのはチーム強化の点では不利にはなるけれども、女子と比べたら致命的なことにはなっていない。

だってさ、今年の全日本男子は大量招集をした上に、フィジカルトレーニングによって体力と意識の底上げはかなりできている。

このおかげで、来シーズン以降確立変動を起こす選手が発生する可能性は飛躍的に高まった。

さらに新人セッターに、来年の大会出場権をかけた大事な試合を任せるという貴重な経験を積ませたんだぜ。

しかも2人も。



後は来年度召集後の、ワールドカップまで、あるいはオリンピックまでのスケジューリングを上手に組み立てることが大事なのではないかな。



そこをうまくできれば、私が勝手に考えている全日本男子の目標

・オリンピック出場権獲得

・オリンピック予選リーグ突破


このラインは充分に狙っていけるのではないでしょうか。



もちろん、長中期スケジュールというものは、戦術指揮官の希望を聞きながらも戦略担当者が主導権を持つべき仕事です。

予算も大きく関わってくる問題だしね。





長野の試合の感想は時間があって気が向いたら書くことにします。


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