戦争(第二次世界大戦)を知らない世代ではありますが、早いもので戦後65年も経ったそうです。

この週末はTV本体にも録画機能がついたことで、地上波の終戦特集をいくつか録画したりしながら見まくりました。

まだ見ていないものもあるけれども、それでもかなりの番組を見ました。

ああもちろんバレーボールワールドグランプリも見ましたとも。



子供の頃、戦後30周年特集というのを大々的に放送していたのはかなり印象に残っています。

いつの間にか戦争が終わってから自分が生まれるまでの間よりも長い時間を生きてきたのだなぁ…なんてことを感じました。

焼け野原から自分が物心ついた時の風景までの変化と、物心ついた頃から今現在までの風景の変化とを変化の度合いを比較して、何も無いところから復興した世代の力ってすげーなと考えたりした。

復興したのって、戦争を実際に経験している世代なんだよね。



まだ戦場帰りの人が数多く生き残っていた戦後30年の頃は、上野に行ったりすると時折傷痍軍人を見かけることもあったのですが、今は戦争体験世代が全人口の2割くらいになっているそうでして。

久々にガッツリ見る終戦特番も、番組の作り手もすでに戦後生まれの世代のためかなり様変わりしていて、なかなか興味深く見ていける番組が多かったのでした。



一番いただけなかったのが倉本聰のドラマ「歸国」。

「人は二度死ぬ。一度目は肉体が滅びた時。二度目は完全に忘れ去られた時」という設定の…ファンタジーに分類していいのかな?…フィクションです。

参考:岩佐徹のOFF-MIKE ドラマSP「歸國」を見た〜もう、65年になるのか〜



岩佐さんが書いているように「15年前の小学生が携帯電話?」とか、ツッコミどころがいろいろあったけれども、多少押し付けがましさはありながらも「人の絆」「尊厳死」「メディアのあり方」などのテーマが盛り込まれていて、戦争が終わってからの日本というものをいろいろ考えさせられた。

私としては、南へ帰る東京駅のシーン以外はなかなか面白かったのですよね。

というか、この東京駅での長渕剛部隊長のシーンが全てぶち壊したと言ってもいいかもしれない。



制作者の個人的な主張を亡くなった英霊の主張として語らせるのはとても卑怯なやり口だ。

長渕本人の言葉の圧力のようなものが強いという言い方がいいのかな?そういうキャラクターであることが一層強調してしまった部分もあるのかもしれないけれども、長渕剛が悪いというわけではない。

脚本の問題。

靖国問題を取り上げるニュースメディアの立ち位置について触れるシーンもあったのだけれども、じゃああなたは何なの?って一気に興ざめしてしまった。



一方で魅力的な終戦特集も多く見られました。

戦場での実体験を持つ世代が少なくなっていく中で、戦争の実体験の語り部が銃後でその時代を生きた人々となっている。

ちょうど私らの年代の両親の世代か。



私も父親から3月の東京大空襲の時に「どうせ落ちたら死ぬんだ」と開き直って、麻布の家のベランダでB29の大編隊による爆撃を見ていた話などを聞かされている。

*多数の死者が出た3月の東京大空襲の目標は下町地域。東京が壊滅したとアメリカ軍に判定されたのは5月の空襲の後。

六角形の焼夷弾の不発弾を拾った時にそれをどうやって花火として遊ぶかとか、逞しい生活の一面を聞かされたりする一方で、艦載機に狙われた時にどうやって生き残ったのかという話も聞かされた。

家を失った時の話やその後の苦労話は語らずに死んでいったけれども、小学生の頃私の切手コレクションを見ながら「俺の子供の頃のコレクションもあげられたらよかったな。空襲で全部燃えちゃった」と残念そうに言っていたのが思い出される。

いや、切手の問題じゃないだろうって子供ながらに思ったものですが…

父親はドイツ出張から帰ってきて「ドイツ人から『今度はイタリア抜きでやろう』と言われた」と嬉しそうに話していたりするあたりのどこかあっけらかんとした話なども思い出したりした。



そういえば15日の笑点で、春風亭昇太が「今度アメリカとやる時は負けない」という師匠柳昇の言葉を話していた。

修羅場をくぐりながらも被害者ヅラを見せない、ある意味能天気な強さってのは見習って生きていきたいよなぁ。



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ついつい話が逸れてしまったけれども、戦後65年特集を見ながら感じたのは、作り手も戦後生まれ世代ゆえにこれからの人に「戦争」というものを「考える」ことをしてほしいという切り口の番組が増えた事。

これから体験談というものからも縁遠くなっていってしまう世代に、どう語り伝えていくのか。遠い歴史の話としてではなく、国外に目を向ければ現実に今ここにあるものなのだと考えて欲しい。

そういうアプローチ。



バイアスがかかった最初から用意された結論に誘導しようとせず、ありのままにいろいろなものを見せていく。

戦前の、たとえ貧しくてもそれなりに楽しい暮らしがあったことや、戦争が順調にいっている時の銃後の高揚感なども語られるようになっていて、戦争の悲惨さを感情的に訴える切り口よりもはるかにリアリティを持って突き刺さってくるようになってきました。



視聴者が「思考できる大人」であることを前提とした制作姿勢。

持っていきたい方向性があってもそれはとりあえず置いておいて、興味を持って自分で調べたり考えたりするきっかけを生み出そうというスタイル。



実はそこに忍びこませたプロパガンダこそが真のプロパガンダで、悪用すると一番恐ろしいものだったりもするのだけれども、これ以上話を広げてもまとめきれないのでこの辺でまとめにかかります。



今のところいくつか見てきた中で一番いい番組だなと思ったのは「爆笑問題の“戦争”入門」。

「色つきの悪夢『カラーでよみがえる第二次世界大戦』」が次点。

感想を書いていくと10000字を超えるのが確実なのでやめますが、調べてみよう考えてみようというきっかけになる番組制作姿勢は支持していきたいものです。



NHKオンデマンド

爆笑問題の“戦争”入門

色つきの悪夢 「カラーでよみがえる第二次世界大戦」





平行してワールドグランプリが行われていたわけです。

今週末は日本ラウンドであり、ブラジルラウンドと比べると同じ深夜帯でも浅い時間帯に放送されました。

視聴者もそれだけ多かったのではないでしょうか。



しかし日本ラウンドでありながら、大会を盛り上げようとするタイアップのタレント出演が無い。

当然、試合前のショーも無ければ、セット間の応援コメントも無い。

さらには選手のキャッチフレーズも無いし、インサートされる選手のプロモーションビデオも無い。



実にシンプルな形のスポーツ中継になってきたのですが、これは今までの地上波のバレー中継状を考えると画期的なことです。



放送枠が深夜ということでいろいろな試みができている面もあって、地上波ゴールデン放送となるとさまざまな揺り返しがあることも予想はできます。

深夜枠で予算が無いから…と揶揄される方もいるかもしれませんが、私はバレーボール中継をスポーツ中継にしようとするこの方向性を支持します。



バレーボールの競技としての面白さを伝えるため、制作サイドがいろいろ試していることをバレー中継視聴者にも知って欲しいし、ただ放送を受身で見るだけではなく、自ら調べたり考えたりするファンが増えていって欲しいとも願っています。

思考できるファンが多い競技は強いと思うし、そういうファンが増えることで業界自体も道を踏みあやまったりしにくくなると思うのです。





簡単についっとをまとめたものを載せておきます。







まぁ実はこのエントリーそのものが、多くの人に " target="_blank">バレーボール百科事典バレーペディアを買って読んでもらおうというプロパガンダだったりするのだ。

日本橋ヨヲコも愛読しているらしいぜ。



さて、そろそろ男子モードに切り替えないと。明日は長野に行ってきます。


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ついったーなどを見ていると、本屋に行ったらたまたまあったという話も伝わってきますが、なかなか入手できない方は日本文化出版でも直接取り扱いをはじめたようですので、そこから入手する手もあります。

詳細はsuis annex weBLOG【緊急告知】『Volleypedia(バレーペディア)』発刊のお知らせ(追記あり)からどうぞ。





システムが見えるようになってくると、そのシステムに求められているプレイヤーの技術の良否も見えるようになってきます。

本質を理解するプレイヤーは、正しい方向に努力してそのシステムに適正を見せる。

中には3ヶ月くらいで劇的な変化を見せるプレイヤーもいたりして、そういうプレイヤーは応援したくなります。



「見える」事を増やしていくことはバレーの楽しみのひとつ。

正しい方向に努力しているプレイヤーを見るのもバレーの楽しみのひとつ。

学んで考えていくほどいろいろな発見があって、バレーボールは面白ぇなぁ。





Volley pedia バレーボール百科事典 CHAPTER 4 まで読み終えて

Volley pedia バレーボール百科事典 CHAPTER 1 “スピード”ではなく“テンポ”(攻撃における“テンポ”の概念)(p018)を強行突破的に強引に理解する

の続きです。



STEP4 テンポが理解できると見えてくるもの



せっかく“テンポ”もわかってきた所で、さらに行間を掘り下げていろいろ見えてくると面白い。

ここからはVolley pediaには書いていないけれども見えてくるものを書いていきます。

合わせてベースになる持論だとかも補足で記載。



04:状況的に間に合わないアタッカーに“はやい”テンポの攻撃を要求した時点でそれはセッターのトス配分ミス

だって“はやさ”とは、いかに各アタッカーの攻撃テンポがシンクロしているか…(p20)ということだから。

自軍の攻撃フォーメーションが乱れている時は、3rdテンポの攻撃も使いながら攻撃テンポをシンクロできる体勢を作っていくことも必要。

「位置差」も「時間差」も生み出せないのに「“はやさ”」にこだわって悪い攻撃体勢なのに一本調子のトスを上げるセッターって、賢くないよね。



05:アタッカーの最高打点のヒットポイントにトスの頂点を近づけられないセッターはヘタクソ

05−1

頂点を越えても流れるトスを「はやい」と勘違いしている人は多い。

頂点を越えてもボールが流れるのは、きちんとボールコントロールができていないだけのことです。

当ブログでも以前から折に触れ書いているとおり、いいトスとは左右対称のきれいな放物線を描きません。

きちんと失速してくれるトスならば、アタッカーは最高打点付近でいろいろなことができるのだ。

05−2

セッターに限らず、他のプレイヤーにもハイセット(二段トス/今後積極的に使う予定)を上げる場面は必ずあります。

オーバーパス練習の時点でこうしたボールの軌道に意識を持ったプレイヤーかどうかの判別はできます。



06:最高打点のヒットポイントに間に合わないアタッカーもヘタクソ

06−1

自分の助走スピードをきちんと把握していれば、助走開始のタイミングの変更だけでどのような“はやい”トスにも対処できます。

1stテンポでも3rdテンポでも、助走のスピードも歩幅もジャンプもスイングも同じ。違うのは助走スタートのタイミングだけ。

いつまでも「セッターとのコンビが合わない」とか「難しい」とか言っているのは賢くないアタッカーです。

ちなみにコンビネーションとはセッターとアタッカーとの間ではなく、アタッカー同士の攻撃タイミングで使用する言葉です。

そういう意味でも賢くない。

06−2

セッターに求められるのは、アタッカーのヒットポイントに正確によい質のボールを安定して届けることだけ。

タイミングが合わないからとぐちゃぐちゃやるのは賢くないセッター。

基準が動いたら、アタッカーがいつまで経っても正確な助走スタートタイミングを計れないじゃないか。

06−3

“はやい”トスに対応するために「ステップを小さく」「スイングをコンパクトに」なんて言い出す指導者や解説者は賢くない。

アタッカーはどのようなトスでも最高打点でフルパワーで打てる助走とフォームをベースとしなくてはいけない。

トスに合わせてこのベースを変えたりするから「トスが合わない」とか、ややこしいことになってくる。

変えていいのは助走スタートのタイミングだけ。

このベースがしっかりした上で、フェイクを入れたり助走ルートを変えたりスイングを変えたりするのはOK。

でもこれはブロッカーをやっつけるためにすることです。

アタッカーのお仕事はセッターに合わせることではありません。



07:トスを上げる瞬間より前にトスを上げる方向がわかってしまうセッターはヘタクソ

このように“はやさ”を追求していくと、対戦相手は同時多発攻撃に対抗するために「リード・ブロック」で対応してこようとします。

セットアップのフォームからトスを上げる方向性が実にわかりやすいセッターがいますが、ブロッカーがどちらに向かえばよいかわかりやすい判断材料を与えてしまうセッターでは“はやい”バレーはできないということになっていきます。

“はやい”バレーは「同テンポの位置差攻撃」。

セッターがトスを上げる前にトスを上げる位置をバラしてどうするって話です。





とりあえず、パッと思いついたものを整理してみました。

1を聞いて10を知るところまではいきませんでしたが、“テンポ”の理解はまたひとつバレーを見る楽しみを広げてくれました。





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なんだかいろいろもったいない・その3 日本体育大vs.筑波大に、頭の残念な方からコメントをもらっているんですよねぇ。

痛い方は相手をしても何も生まれないし消耗するばかり。

いつもどおり面倒くさいのでスルーするのですが、この“テンポ”の理解をすると、ああいう方は激減すると思うのですよね。

前後のエントリーどころかきちんとそのエントリーも読んでいないから、私が「オープンバレー信奉者」というような誤読もする。



状況を見てトスを使い分けたら筑波はもっと楽に勝てると思うよ。

そこを考えて夏に修正して、秋にいい形のバレーが見られたらいいな。



以外の受け取り方をされるのは、私の実力不足なのかもしれないけれども。





しかしなんであの手の方は戦術的・技術的にバレーを見て楽しんでいると、すぐ「全日本の監督になれば」と言うのでしょうね。

優れた監督に必要な条件が戦術眼や技術の理解だけだと思っているのでしょうか。

そういう考え方しかできないあたりも頭が残念。
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いやぁ、版元も在庫切れでしょうかね。現在アマゾンで注文をできなくなっております。

こりゃ ">セリンジャーのパワーバレーボールのようにプレミアがつくかも。



18ページから始まる“スピード”ではなく“テンポ”(攻撃における“テンポ”の概念)を、川合俊一でも理解できるように説明してみようという試みです。

最初は『サルでもわかる』という表記にしようと思っていましたが、さすがにサルはわからねーだろ…と思い直した。

川合俊一ならきっとわかってくれるはず。そして川合俊一でもわかればバレー未経験者でもわかる。

事実、最新のブロック戦術について川合俊一よりも理解しているバレーボール未経験者は日本中に数多くいるのです。

川合俊一は昨年「バンチリードブロック」で間違った認識を広めてしまった以上、来年一杯くらいまでこのような言われように耐えてもらわないといけない。





STEP1 手っ取り早く“テンポ”を暗記してしまおう




黄色の実線が1stテンポ

 セッターのトスの頂点付近でスパイクを打ちます。


ピンクの点線が2ndテンポ

 セッターのトスの頂点を超えて落下しはじめたあたりでスパイクを打ちます。


水色の破線が3rdテンポ

 山なりのトスが落下したところでスパイクを打ちます。




以上。とっても簡単。

とても簡単だったので、頂点に到達する前の攻撃テンポを「マイナステンポ」と呼ぶこともあるということを覚えてしまいましょう。

ついでにテンポを語る前提条件を覚えてしまいましょう。





STEP2 テンポを語る前提条件



良いトスは左右対称のきれいな放物線を描かず、頂点以降垂直落下に近くなる。



アタッカーの打点は常に一定。最高打点で打つ。





以上。これも簡単。

簡単な事を覚えただけで、実にいろいろな事が「見えてくる」ぞ!





STEP3 テンポを覚えると見えてくること



01:ブラジルの超“はやい”バレーは「時間差攻撃」ではなく同一テンポ同時多発の「位置差攻撃」



02:“はやさ”を語るのに「秒」とか「km/h」とか必要無いじゃねーか



03:“はやい”とはアタッカーの最高打点にトスの頂点を近づけること



さぁ、これで18ページからの詳細解説がバレーボール経験がなくても詳細解説が読みやすくなったはず。



18ページからの詳細解説では、これがどういう事なのか、実証的に物理的なデータを添えて説明してくれます。

私もこれを読んだ後、「パイプ攻撃」の項目を読んでいて一気に見えてきました。これまでは「位置差」を利用していることもわかっていたけれども、あくまでも「時間差」をベースにする考えに縛られていた。

視野が広がって、とても心地よくなりました。

こうして読み込めば血となり骨となる。



観戦ファンの目が肥えると、不勉強なバレー解説者も勉強をせざるをえなくなってくるのだ。

地上波実況と解説の影響力はとても大きいので、バレーファンとしてもきちんとバレーを考えて間違った解説がないかチェックをしていきたいものです。



…というか、解説にツッコミを入れながら見るバレー中継観戦スタイルも面白いよ。

次回はここからさらに行間を読んでいきたいと考えています。



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写真は黒鷲と分離した第一回目の天皇杯決勝。

アタッカーはゴッツ。セッターは金井。

トスの軌道は金井が立っている場所からゴッツの最高打点付近で結ぶ。



JTは3枚ブロック。

ストレートコースを守っているのは直弘。
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" alt="バレーボール百科事典 バレーペディア">バレーボール百科事典 バレーペディア、売れているようですね。

発売3日目でアマゾンの初期納入分はすでに売り切れて、取り寄せ販売となっております。

今後日本のバレーを取り巻く世界は、この本を読んで理解した人と買わなかった人に二分されるのではないかな。

こんな挑発的な文句を発したくなる、指導者・プレイヤーにとっても観戦ファンにとっても画期的な一冊です。

今は読む気がなくてもとりあえず買っておけば、いつか読んで内容を理解する機会も生まれてきます。



用語の理解を通じてバレーボールという競技・技術・戦術への理解を深め、トップレベルのバレーの強化より先に、全てのバレーボール競技者やバレーボール観戦者という土台や外堀の部分から固めていき、こうした積み上げの結果として日本のバレーボール界をしっかりと復活させようという意図すら感じる良書です。

参考:富士山方式

元競技者で現在観戦者である私が熟読しなくてどうする!



私の手元にも発売翌日に届き、CHAPTER 4まで消化吸収いたしました。

本書は写真の使用も多く、ザーッと目を通して読んだ気になりがちですが、あわてずじっくりよく噛んで飲み込んでおります。

きっと血となり骨となる。そしていつかきっとバレーボール城を支える城壁になるんだ。





これまで何冊も技術書を読んできていますが、それでも用語の語源などでも新たな発見もあった本書。

用語集や用語の発達経緯に触れるコラムの部分を読み進めていくだけでかなり面白いのですが、競技者はもちろん観戦者にも是非内容を理解して欲しいのが「詳細解説」の部分。

世界の強豪チームが今何をやっているのか。日本の指導者や競技者がどのような考え方をしているのか。

こうしたことが見えてくると、今後の日本のバレー界が進むべき技術的方向性が見えてきます。



ただ指導者や競技者に蔓延する誤解をきちんと解こうと、かなり細かく丁寧な説明になっています。

競技経験のない観戦者にとっては「図とか表とか本質とか科学とか、理屈っぽくて面倒くさい」と、読み飛ばされかねない。

そこで、帰納法的に解説されている本誌の内容のややまわりくどい部分を、強行突破的に単刀直入な物言いで競技経験の無い人にも理解してもらう作戦はないかな…などと考えています。



とりあえずCHAPTER 1 の“スピード”ではなく“テンポ”(攻撃における“テンポ”の概念)(p018)を読みやすく理解しやすくする作戦は考えた。

次回エントリーはこれになる予定です。



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その4より少し柔らかく続けるその5。
前回の話で、はてなブックマークにサッカーの世界では各誌が選手たちだけではなく審判にも採点を付けていたというコメントが寄せられていました。
うん。そういうのもありだよなぁ。
ただ採点を比較して楽しむことができるだけのバレー雑誌が無いことが大問題。

審判の判定の話がらみでついったーにてお台場面白テレビの中の人(チャレンジマッチに取材班を出す決定をしてくれてありがとうございます!)から、FIVBがテレビ中継にホークアイカメラを導入する意向があることを聞きました。
判定で利用するとなると、しょっちゅう流れがぶった切られることになることを危惧しています。
バレーボールは流れを奪い合うスポーツ。流れさえ奪えば点数はわりと簡単に入ってくる。
科学技術導入はあったとしても、運用は競技の特徴を奪わない方向で運用してほしいと考えています。

その時思い出したのが春高のネット際カメラの音声。
ブロックワンタッチをする音が聞き取れたので、こうしたマイクの音声を主審がイヤホンで聞きながら判定の判断材料にするというのはありかもしれないと思いついた。
これならリプレイでいちいち流れを切らないし、ワンチ・ノータッチで揉めることも減るでしょう。
ブロッカーが「ワンチ」と言っている声も聞き取れる可能性も高いし。


審判が理想とする審判像とはどのようなものだろう。

その2を書いた後、審判の指導方針について書かれたページが無いか検索したところ、マグナムカップのページがヒットした。

最初にマグナムカップを知ったのは日本バレー協会の個人登録問題が起こった頃。
バレー協会の枠組みから独立した、気軽にバレーボールを楽しめるような動きが無いかと検索した時に知ったのでした。

9人制のママさんバレーチームが充実している女子と比べ、部活を辞めた後は自分の体力や生活スタイルに合わせてバレーを楽しめるような場所や機会がなかなか無いのが男性のバレーボール環境。
こういう活動があるのならば、観戦メインでバレーを楽しみながら、ちょっとプレイも楽しめるというスタイルも取れるのではないかと触発されました。
それ以来、市のスポーツ施設の利用登録をしたり、思い出した時に少しずつできることをやってみたりしています。
月に一回、パス練習〜対人くらいまでで構わないから、気軽に楽しめる場を持ちたいんだよなぁ。
以前探し当てた最寄のチームは、全国を狙うチームでした。いや、今はそこまでプレイすることに比重を置きたくない。

で、このマグナムカップのサイトの中に、審判のページがあります。

そこに記載されている審判の心得という項目が、審判員が理想とする審判像をよく現していると思います。

引用>
審判の心得

1.審判は絶対でなければいけない。ゆえにいかなることにも毅然と対応し、 コート上での神にならなければならない。

2.判定に対し抗議を受けた場合にも毅然とした対応をしなければならない。もしあまりにも執拗な場合にはその抗議を行った者に対して警告を与えるべし。 
 
3.判定は即時に下さなければならない。

4.審判を欺く行為は絶対に許されてはならない。もしその行為に遭遇したときには厳罰を以ってそれに対処せねばならない。また特にその行為の常習者に対しては細心の注意を払わねばならない。

5.判定には一貫性がなければならない。一度取った 反則は次も反則、取らなければ次も取らないこと。これが破られれば、ゲームは間違いなく壊れ、審判の権威も一気に失墜する。

6.審判は選手よりもすばやく、しかもタフでなければならない。的確な判定を行うためには、選手以上の集中力と持久力が不可欠である。

7.判定は不偏にして公正でなければならない。

8.常に冷静でなければならない。いくら抗議を受けようとも、感情的になって勢いでカードを出さないこと。

9.そしてこれが一番大事な点であるが、権威にあぐらをかいてはいけない。確かにコート上では神であらねばならないが、神であるためには常に完璧に近づくために努力を続けねばならない。口が裂けても『審判も人間だから』とか『これも バレーだ』などという台詞を自ら口にしていけない。万が一誤審を犯したときは謙虚にそれを受けとめ二度と繰り返さない努力をせねばならない。権威ばかりを振りかざしそういった努力をしない人間は、即刻審判を止めるべきである。

 『マグナムカップWEB担当 サーカー審判論引用』

<引用ここまで

『神』という言葉が並んでいる部分はどうかなと思うところもありますが、言わんとするところはそれくらいの気概を持って厳正に公平にジャッジしようという事だろうと思います。

私の意見としては、審判のジャッジミスは当然あることだろうと考え、審判に判定の裁量を持たせることで、ゲームを見る側も行う側も楽しめる方法があるのではないか。というもの。
前に書いたラグビーの『アドバンテージ・ルール』のように、ミスジャッジに対してはバランスを取ってくれればいいよという考え方。

試合中、私のオーバーパスがホールディングを取られたことがあるのですが、こちらはちっともホールディングと思っていない。
それまでオーバーパスが「きれいだ」「やわらかい」とほめられても、ホールディングつまり手に保持して持ち上げるような動作はしていない。
だって手は手首をクッションに軽く添えているくらいで、基本的には下半身でボールを運んでいるから。
絶対の自信があるから同じオーバーパスを続けていたので、その試合は1試合で3回もホールディングを取られました。
私が半分意地になっているのを見て、オーバーで上げる場面では他の選手が割り込んできてパスをするようになりましたが。
その試合はすんなり勝ち進み、次の試合ではホールディングは全く取られません。だってホールディングじゃないもの。

これは『神』ゆえにミスジャッジをミスジャッジと認められず、さらにミスジャッジを繰り返したケースです。
こうした経験もあって、審判にもミスジャッジがあることを前提に、「試合の中で上手にバランスを取ってよ」と考えるわけです。

ああもちろん、血の気の多い私はこんなジャッジされて黙っていませんよ。
カッコ悪いので判定には文句は言いませんが、ブロックアウトの反射角で主審を狙い始めた。
一番いい角度で飛んだボールは…主審の前のアンテナに当たった。
ブロックアウトじゃダメだと思ってサーブで主審を狙う。
顔面に狙い通り飛んだのだけれども、審判、避けやがった。

別の試合で私のタッチネットを取った副審をブロックアウトで狙ったこともあります。
いつか書きましたが、日頃からネットには高圧電流が流れている意識で練習している私がネットに触れるわけがありません。
しかし副審を狙ったこちらのほうが角度的に難しく、なかなか当たらない。
ブロック側でタッチネットのチェックをするので、狙いやすい気もしたのですが。
それでブロックやレシーブの流れで副審に体当たりをかましてやろうと虎視眈々と狙っていたけれども、そのチャンスは来なかった。

まぁ、本気で判定に不服ならば選手もこれくらいのことはするはずです。
しないのはほとんどが駆け引きの範疇だから。これはバレーを見るファンも覚えておいたほうがいいこと。


このマグナムカップは、無資格の人にも審判を行う門戸を開いているようで、この記事の後に主審・副審・線審・記録の役割や担当するジャッジの範囲なども記載されています。

審判が担当するジャッジの範囲が決められていることはバレーファンでも知らない人が意外に多い。
副審の近くに落ちたボールのインアウトの判定で、「なんだよ、近くにいるのに副審は見ていないのかよ」なんて声を試合観戦中に聞いたこともあります。
いや、副審はその直前のネットプレーでのタッチネット・パッシング・アンテナ付近のチェックに集中をしているんだって。
インアウトに集中しているのはラインズマン。
競技経験があると、そのジャッジを担当する審判の方向をチラッと見るクセが付くものですが、競技経験が無い人もこのページを読んでおくとそのジャッジの瞬間どの審判の判定をチェックすればいいのかがよくわかってくると思います。

そうするとね、例えばサーブにおけるエンドライン際のジャッジ。
しっかりとエンドラインギリギリまで下がって、エンドラインを担当するラインズマンの視線を遮る位置で体を開き、大きくアウトのポーズをする選手のしたたかな意図なども見えてくる。
試合では忘れていることもあるけれども、私もこうしたことも考えた練習はしっかりやっていました。
早い段階でアウトと見切って、ポジションから一歩も下がらないレシーバーは、日頃の考えが足りないってこともわかってくるよね。
相手サーバーの心を折るためのジャッジの仕方なんていうテクニックもある。

少し話が逸れた。
ボールのインアウトやワンタッチなどの判定は、そのプレイを見る角度によっても異なってくる難しいものです。
そういうことも理解していきながら、応援するチームを有利にしていきたい。少なくとも不利を減らしたい。
ファンがそのように思うのであれば、会場で観戦する時に、審判と一緒のタイミングでジャッジのアクションをしてみることを提案します。
もちろん中立でジャッジしてみても楽しい。

こんな感じ。

アクションを覚えたい方は同じマグナムカップの審判のジャッジというページが参考になります。
ああ、今はスクリーンブロックなんていうのがあるんだ。

よく使うのはアウト・ワンチ・オーバーネット・ドリブル・オーバータイムス。
通称や旧名称でごめんね。古いもので。
判定で揉めている時、両手の親指を突き出しながら「もうノーカンでいいよ!」と叫んでいる時もあります。
それから、ラインズマンと一緒にマーカー外通過でパタパタするのも楽しい。

ああ、そうそう。忘れてはいけない。
アクアのベンチに向かってタイムのポーズはよく使うんだ。
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