いわゆる新型コロナウイルスの影響がスポーツ界にもいろいろと出ています。インフルエンザのようにある程度傾向がわかれば対策をしたうえでイベント敢行となるけど、傾向が見えない新型コロナウイルスだから対策の仕方がわからないから規模縮小、延期、中止という選択を採るのも仕方ないという論調が強いようです。

中でも衝撃的に受け止められているのはMGCファイナルチャレンジの1つとして行われる東京マラソンがエリートランナー限定に縮小されたこと。3万人以上の市民ランナーの参加が予定されていたのが200人程度の参加にとどまったこと、参加費の返金も予定されていないことに一般参加者が反発していることが大きく取り上げられています。想定されていないことが起きてしまったことを考えたらこの対応は仕方ないと思います。想定外のことを想定以上と考えて返金に応じるべき、次回大会への優先参加権を与え参加費も免除すべき、そういう考えもあるでしょう。ただ、想定外のことを紋切型に対処するのも乱暴かもしれません。今回を教訓にして今後に向けてどうするかを考えるくらいでいいかもと思います。

一方で予定通りの規模で「強行」するマラソン大会もあるとか。岡山県で行われる2万人規模のマラソン大会で、「自粛ばかりしているのはいかがなものか」と自粛ムードに異議を唱えた主催者が決断したそうですが、この決断も尊いというか評価していいだろうと思います。少なくとも無謀だといって批判することはないでしょう。いろいろなリアクションが新型コロナウイルスに対して起こっていますが、東京オリンピック・パラリンピックにはまだ時間があります。スポーツ文化評論家の玉木さんが「1964年の東京大会と同じ10月に延期すべき」と言ったりロンドンの市長選挙に立候補した人が「ロンドンに移してもいいよ」と言ったりしているそうですが、東京、日本が最善の決断を下してくれると信じています。

では、また次回です。
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「美しすぎる」「美人過ぎる」という肩書きがつくアスリートが年々多くなっていますが、競馬界にも「美しすぎる」と冠せられるアスリートが話題を集めています。フランス出身のミカエル・ミシェル騎手です。外国出身の女性騎手が日本のレースに参戦するのはこれまでもありましたが、「美しすぎる」という肩書きがついた人は記憶にありません。

彼女は今年の誕生日で25歳で2014年から母国で騎手としての活動をしていて、2018年シーズンには国内12位の成績を挙げるまでに躍進したそうです。そして日本で注目を集めたのは昨年8月に札幌競馬場で行われた「第3回ワールドオールスタージョッキズ」に世界選抜として出場したのがきっかけでした。内外のトップ騎手を抑えて個人総合3位になり、JRA選抜の一員として参加した藤田菜七子騎手との競演でもりあがりました。愛らしいルックスであっという間に日本の競馬ファンの知名度が高まり、自身と直接関係のないレースを観戦するために来日したときや日本の新聞にコメントを寄せたときは話題になりました。国内で女性騎手のJRA新記録をいくつも打ち立てた藤田菜七子騎手も憧れの存在として名前を挙げたこともあって「菜七子フィーバー」につづいて「ミシェルフィーバー」が起こっています。

そんなミシェル騎手が今年になって地方競馬の期間限定免許を取得し、南関東競馬での騎乗を始めました。ナイター競馬が盛んな南関東も真冬は昼間の開催が多くナイターが行われる時期と比べると観客動員は鈍くなってしまいますが、ミシェル騎手がやってくると例年よりも多くなります。ミシェル見たさ、菜七子見たさで競馬ファンになったにわかファンが観客動員を押し上げたことになるかもしれませんが、前から興味を持って応援を続けているファンも納得できるような騎乗をしていくと今までと違う盛り上がり方をしてくるでしょう。そして、中央競馬にも地方競馬にも騎手を目指す女性がたくさん門を叩くようになるだろうと期待します。

ミシェル騎手本人は同じ母国をもつクリストフ・ルメール騎手とミルコ・デムーロ騎手が取得した中央競馬の通年免許を取得することを目標にしているとか。地方競馬で多大な実績を残した騎手や外国人騎手にも門戸を開いた免許試験はかなり難しく、特に外国人にとっては面接が難しいとか。日本語でないといけないというルールが撤廃されて英語でも面接が出来るようになりましたが、どれだけ意欲を伝えられるかが問題かもしれません。ミシェル騎手の熱意が伝わるのはいつになるでしょうか? ではまた次回です。
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1月26日に千秋楽を迎えた大相撲初場所は徳勝龍が初優勝を果たして幕を下ろしました。奈良県出身者としては98年ぶり、再入幕力士としては初の快挙ということで大きな話題になりました。

優勝を決めた翌日の紙面、その数日前からの紙面を見ると「20年ぶりの幕尻V」「史上最大の下剋上」という見出しが躍りました。西17枚目での優勝は幕内で最も低い位置での優勝に間違いありませんが、「20年ぶりの幕尻優勝」というのは注釈が必要なんです。史上初の幕尻優勝とされるのは2000年春場所で東14枚目にいた貴闘力ですが、この時の番付を見るとすぐ下の西14枚目には若の里がいます。実は、若の里は15日全休で出場しておらず、貴闘力の幕尻優勝は出場力士の中の幕尻という注釈がつけられるわけです。一方、今回の徳勝龍は番付の上での幕内最下位、正真正銘の幕尻ということで形の上では史上初の幕尻優勝ということになります。

優勝を決めた後のインタビューも話題になりました。「優勝は意識していませんでした…うそです! バリバリ、インタビューの練習をしていました」と笑わせ、場所中に急死した恩師を思うコメントをするうちに声を詰まらせ…。喜怒哀楽を素直に露にしたインタビューということで、「こんなインタビュー見たことない」というコメントがあらゆるメディアに踊りました。本人曰く「まだ33歳ですから」という言葉も飛び出しました。まだ見ぬ高みへの徳勝龍の挑戦を楽しみにしたいです。

一方、大関2人にとっては辛酸をなめる場所になってしまいました。優勝争いを引っ張った正代、徳勝龍に敗れ優勝を逃した貴景勝は「大関を名乗る資格がない。次の場所、また強くなって帰ってくる」と語り来場所へのリベンジを誓いました。大関での優勝は横綱昇進への道が一気に開けることもあるだけにリベンジ以上の決意があるといってもいいでしょう。そしてカド番の豪栄道は5勝10敗で大関陥落が決定し、28日の現役引退発表にまで至りました。豪栄道本人としては、前々から大関の座を守れなければ引退するつもりだったそうで、よく頑張ったとも思ってしまいます。今後は年寄武隈として横綱を送り出すことを目標にするとか。これからにも期待です。

では、また次回です。
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ラグビーワールドカップが終わって1月半、業界はもう次の4年間に向けて動き出しているようです。27日には恒例の高校ラグビーが花園で始まり、年が明けると新国立競技場で2つ目の公式試合となる大学ラグビー決勝、そして代表メンバーが敵味方に分かれた戦うトップリーグという具合。前々からラグビー好きの人達にとっては日常がやっと戻ってきた感じでしょうか。ワールドカップをきっかけに好きになった人達にとっては未知の世界かもしれません。未知の世界に足を踏み入れる人達がラグビー業界の日常をどう感じるかが日本ラグビー界のこれからに関わってくるかもしれません。

ラグビー業界にとってワールドカップの前に経験した大きな挑戦と言えばスーパーラグビー。オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカなど南半球のラグビー大国が代表チームとは別のチームをいくつも結成して戦うリーグ戦で、日本も「サンウルブズ」と言うチームを立ち上げ戦いました。ただ、代表チームとは顔ぶれが大幅に違うためか勝ち星を伸ばせず苦戦続き。ついには次のシーズンをもって除外対象になってしまいました。ですが、最後のシーズンにはワールドカップで得たことを反映できるような戦いをしようと息巻いているそうです。単純な考えかもしれませんが、苦戦をしながらもラグビー大国の戦い方を体感できたからこそワールドカップであの成果を残せたのではないかとも思います。

そんなサンウルブズのような挑戦を競泳界がしようとしているのです。あまり大きく取り上げられていないので知らない方も多いかもしれませんが、この秋に「インターナショナルスイミングリーグ」という競泳の国際大会が誕生しました。アメリカやヨーロッパの主要都市を本拠地とするチームによる対抗戦を何度も行い、そこで得た総合成績を争うというものです。日本的に言えばインカレやインターハイの学校対抗、国体の都道府県対抗のようなものを数ヶ月の間に対戦相手を変えながら何度でもやるような感じです。その大会に2020年秋から行われる2年目のシーズンから東京を拠点とするチームとカナダのトロントを拠点とするチームが新たに参入することになり、東京チームの責任者を北島康介さんが務めることが22日に発表されました。その日まで行われた1シーズン目のチーム陣容を見てみると、オリンピックや世界水泳でメダルを獲得した経験のある各国のトップスイマーが拠点を置く国に関係なくそれぞれのチームに加わっています。日本からは瀬戸大也選手がパリに拠点を置くチームに参加し、21日の400m個人メドレーで短水路世界新をマークしていたりします。そうなると、詳しいことはまだ明らかになっていませんが、来年秋から加わる東京チームは日本代表チーム(通称トビウオジャパン)をそっくりそのまま送り込むものではなく、サンウルブズのような「(ラグビーでいう『日本代表になる資格がない』)外国人選手も加わる日本代表に準ずるチーム」になるかなと思っています。

YouTubeの公式チャンネルでレースをいくつか見ましたが、日本人選手が日本選手権やジャパンオープン以上にショーアップされた空間で世界の強豪と戦うことは2021年の福岡やその次の2023年の世界水泳や2024年のパリオリンピックに向けてプラスになるだろうと思っています。これまでだったら調整のために使っていた時間を手抜きなしのガチンコ勝負に使うことに体調不良やケガのリスクを感じる選手や指導者は少なくないでしょう。でも、短水路とはいえ何度も顔を合わせることで世界の壁を越えられるかもしれないと自信を間違いなくつけられると思うのです。だからこそ東京チームに期待を寄せたいと思っています。

1週休んで次回は1月10日に更新します。良いお年を。
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13日から15日にかけてフィギュアスケートの平昌五輪女子シングルの金メダリスト、ロシアのザギトワ選手の処遇をめぐる騒動が世界中のメディアの注目を集めました。フィギュアスケートの業界では大きな大会の結果をめぐって時々「場外乱闘」が起こりますが、今回の騒動も「場外乱闘」に似た雰囲気になっている気が。

私が言うフィギュアの「場外乱闘」というのは結果が悪かった選手の陣営(本人ではない)が勝者の演技に対する得点にケチを付け、勝者側の陣営(これも本人ではない)が正当性を訴えるというもので、2010年のバンクーバー五輪男子シングルで大技を繰り出し成功させたのに銀メダルに終わったプルシェンコ選手(ロシア)の陣営が大技を使わずに金メダルを獲得したライザチェク選手(アメリカ)を猛烈に批判したこととか、2014年のソチ五輪女子シングルで銀メダルだったキムヨナ選手(韓国)の点数が不当に低すぎると本人そっちのけで世論が大騒ぎしたことなどが当てはまると思っています。今回の騒動は明確な対決構造があるわけではないですが似た雰囲気があると思うんです。

ザギトワ選手は13日にロシアで放送されたテレビ番組で、世界選手権への代表選考になるロシアの国内選手権に出場せず競技活動を休止すると語ったのですが、その理由として「私は五輪や世界選手権で勝った。人生における全てのものを手にした」(スポニチ15日付)と説明したために「事実上の引退」と世界のメディアが報じてしまったのです。それを知ったザギトワ選手は15日になって本人のインスタグラムで「活動休止も引退するつもりもない」と釈明。しかし、ロシアフィギュア界の重鎮が「もう戻れる場所はない」とコメントするとまた騒然としてしまい、どこに着地するのかわからなくなってきました。その一方でプルシェンコさんが「休止は(今後の)コーチをはっきりさせるためでもあるだろう。別のコーチの下に行く可能性を排除しない」(スポーツ報知17日付)とザギトワ選手の陣営を批判しています。業界全体を巻き込む場外乱闘どころでない大乱闘になってしまいそうです。

フィギュア選手の活動休止は有力者であればあるほどメディアで大きく扱われます。日本人でも浅田真央さんや安藤美姫さんの活動休止、活動再開で大きくわきましたし、高橋大輔選手の休養、復帰断念というニュースが流れたときには残念ムードが漂ったものです。でも今回のザギトワ選手の場合は再開するにせよ復帰断念とするにせよ、ロシアは騒然とするかもしれません。

では、また次回です。
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