3年近く山本麻友美プロと一緒にテニスをしてきました。

回数にすれば150回くらいになると思います。

さすがにそれだけテニスをすればいろいろと見えてきます。

そこで一般のアマチュアプレーヤーとプロのどこが違うのか、
ちょっと比較をしてみました。

なおアマと言っても幅広いので、レベルの想定としては、
高校時代部活でちょっとやっていて、
大学ではサークルもしくは弱い体育会に所属。
社会人になってからは週1程度。

スクールなら上級クラスだけどコーチになるほどではなく、
実業団クラスの人と対戦するとスコスコにやられてしまう
キャリア15~20年程度の中年男性。

仲間内ではそこそこ「うまい」と思われている程度の人です。

プロはもちろん山本プロのことです。


【サービス】

アマ

ファーストはフラットでそれなりに速いが確率は30%くらい。
セカンドは回転をかけて入れてくるものの威力はなく
1ゲームに1回程度はダブルフォルトする。
フォームで球種やコースが相手にバレる。

プロ

ファーストとセカンドの威力の差が小さい。
コースをセンター、ワイド、ボディにきちんとコントロールする。
ギアを上げてくるとサーブのスピードが増す。
ダブルフォルトは意外に多いがあまり気にしていない。


【リターン】

アマ

得意なコースにくると強打できる。
スピードでプレッシャーをかけにくる。
ただ少しタイミングをずらされるとミスにつながる。
時々ストレートやロブリターンもまじえてくる。
ワイドに切れるサーブに弱い。

プロ

強打とコースを突く緩いボールの使い分けが巧み。
緩急をつけてリターンするのでタイミングがつかみにくい。
ポーチを読むのが巧く、駆け引きに長けている。
強打以外にショートクロスのリターンでもエースを取れる。
下手にワイドにサーブを打つとポール回しで決められる。
フォアとバックで差が小さいので、意外にボディが狙い目。


【ストローク】

アマ

リズム良く打っていると深いストロークが打てる。
得意なサイドならクロスとストレートの打ち分けも可能。
ただし自分から仕掛けるとミスも多い。
またスピンとスライスを使い分けられたり
タイミングを変えてライジングで打たれるとミスが増える。

プロ

ベースラインぎりぎりの深いところを狙って打っていける。
緩いボールを使っておいてからの強打や、
落として打っていたのに、いきなり高いところから叩くなど
リズムを変えるのが巧く、自分から仕掛けてもミスをしない。
相手が前にいる時のパスの精度の高さが段違い。


【ボレー】

アマ

ひととおりはできるが、ミドルボレーは基本的につなぐ。
ローボレー、ハーフボレー、バックハイボレーでのミスは多い。
チャンスボールを力んでふかしたりネットにかけるミスもある。
下がりながらのスマッシュも無理してのミスが多い。

プロ

ミドルボレーを強く打ってエースを取れる。
ドライブボレーが得意でフォア、バックどちらでも、
コートのどこからでもエースを狙える。
ドロップボレーとアングルボレーの精度が高い。
スマッシュも確実に決められる。
ただし下がりながら打つ時はエースを狙わずつないでくる。


【ゲームプラン】

アマ

調子の良い時は基本的に力押し。
相手が弱いとテクニックでポイントが取れるが
格上相手だと当たって砕けろになりがち。
作戦の引き出しが少ないので
得意なパターンを封じられると手も足もでないことが多い。
元気がなくなると相手に丸わかりなほど落ち込む。
たまにゾーンに入ると強いが、それを実力だと過信すると
足元をすくわれる。

プロ

観察力と構築力に優れていて、相手の得意不得意を見抜き
それに合わせてゲームを組み立てられる。
技術が高く戦術プランも多彩なので、あの手この手が使える。
駆け引き上手。
ペアがかなり足を引っ張っても気落ちしないで戦える。
競ってくると、さらにギアを上げることができる。
スーパーショットを狙って打てる。
ほんと、勘弁してほしい。


ということで、技術の高さももちろんですが
戦略面と精神面でもアマとプロの差が大きく出ます。

さすがに海外転戦も経験してきたプロだけあって
気持ちの強さがアマとは格段に違います。

学ぶべき点も多々あります。

でも正直、真似できないところも多いです。

できたらプロになれちゃいますから。

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長年テニスをしてきて試合にもたくさん出ました。

僕が出るのはダブルスばかりですから
いろいろな人とペアを組んできました。

その中で特に相性が良かったペアが何人かいました。

彼らに共通している特徴がいくつかあります。

ポーチに積極的に出て前で動いてくれること。

チャンスボールをきちんと決められること。

そして何より安定感があること。

調子の波は誰にでもあります。

それでも安定感があると感じられるのは
ひとつは精神的な浮き沈みが少ないからです。

ダメならダメなりに手を打とうとする気持ちが大事。

最悪なのは調子が悪いと気持ちまで落ちてきて
やる気なくあっさり負けてしまうタイプです。

もうひとつは自分の「できること」「できないこと」が
ちゃんと理解できていて、無茶なプレーをしないこと。

それがわかっていれば、お互いの良さを生かしながら
ゲームを組み立てていくことができるし、
短所もカバーし合うことができます。

逆に不安定な感じがするペアというのは
「一発エース狙い」をするタイプです。

エースかミスか、というテニスは、本人は気持ち良くても
ペアとしては手の出しようがないのでどうにもなりません。

ダブルスをしている意味がないのです。

テニスは確率のスポーツです。

特にダブルスはチェスや将棋にも似ていて、
お互いに陣を取り合い有利な形に持っていくことを競います。

それが理解できているペアとなら気持ち良くできますが
わかっていないペアと組むと苦労します。

「スーパーショット」を打てば勝てる、と思っているタイプは
ダブルスを全く理解していません。

自分のペアすら戸惑うようなスピードボールは必要ないのです。

「それなりのショット」で良いので、ミスをしないで配球を工夫し
相手の陣形を崩しながら、少しずつ有利な形に持っていく。

それを考えてプレーするペアが本当に強いダブルスです。

特に年をとってくると、そういうダブルスをしないと
ますます勝てないですからね。

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テニス、特にダブルスにおいてネットプレーは重要です。

なにせ相手は2人で守っているので穴がありません。

「空間」という間がないのだから、
「時間」という間で攻める。

だからポーチに出たり、ネットダッシュしたりします。

逆に言えば、相手の決めにきたボレーやスマッシュを
返すことができたら、一気に有利になるということ。

特にチャンスボールで「決まった」という一本を
切り返されると、ガッカリ感が大きいので
試合の流れを変えることもできます。


山本麻友美プロは、こういうボールへの反応が抜群です。

浮いたチャンスボールを山本プロの足元に打つと、
かなりの確率で返ってきます。

それも単に返ってくるだけではなく、きちんとコースを
狙ってくるので、オープンコートに展開されてしまいます。

チャンスのはずが一気に形勢逆転です。

で、あまりにも切り返されるので仕方なくプロを避けて
他のコースに打つと、今度はこちらがミスをします。

もう効果抜群です。


なぜあんなにピンチの時のパニックショットが巧いのか?

山本プロを観察していると、まず構えが良いです。

足を開いてきちんとボレーヤーに正対しラケットを下げて構える。

相手の体の向き、ラケットの向き、視線などを
見てボールの飛んでくる方向を予測してラケットを出す。

そして気持ちが強い。

よほどのことじゃない限り逃げません。

僕なんか相手がネット前でラケットを上げると
さっさと背中を向けて逃げることもしばしばですが
山本プロは「取るぞ」という気が満々です。

単なる反射神経の良さだけではなく
構え、予測、気持ちの3拍子が揃っているから取れるのです。


ただ、山本プロが取れないショットが2つあります。

ひとつは胸より上にボールが飛んできた時。

僕たちは下手だから、確実に足元にはいきません。

時々ミスして浮いてしまうのですが、それがかえって効果的。

とは言え、至近距離から女性の顔近くに打っているんですから
明らかにマナー違反なので謝りますけど。

もうひとつはひどいフレームショット。

少々の当たり損ないは、山本プロの反射神経の良さで
対応されてしまうのですが、
さすがに「ガシャッ」となったボールは難しいようです。

まあプロの世界にはあり得ないですからねぇ。
「あっち向いてホイ」みたいなフレームショットは。

まあこうしたミスショット以外では、よほど完璧にボレーしないと
取られますから、本当に大変な相手です。

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クルム伊達公子について考えてみます。

 

42歳になった彼女は、全豪オープンにおいて

ランキング12位のナディア・ペトロワを

あろうことか6-2、6-0という圧倒的なスコアで下しました。

 

伊達のランキングは現在100位。

グランドスラムにおいてぎりぎり本戦に

ストレートインできるランキングです。

 

このスコアが逆ならわかります。

普通12位がこのスコアで負ける相手というのは

せいぜいトップ3くらいなものでしょう。

100位が、それも42歳がやれることでは到底ありません。

 

昨年は故障に泣き続けた伊達ですが、

体調を万全にして体の切れを取り戻し、

試合勘を養うことができれば

これほど質の高いテニスができるのです。

 

伊達がこれほどまでに強さを発揮できるのは

彼女の独特のテニススタイルにあることは間違いないでしょう。

 

「ライジングサン」と呼ばれたライジングショットからの

テンポの速い展開をするテニス。

 

同じタイプの選手が世界中どこにもいないからこそ

伊達はそのオリジナリティを十分に発揮して

42歳の今も世界の強豪を相手に戦うことがきるのです。

 

では、なぜ伊達のような選手が他にいないのか?

もちろん、伊達にしかない感覚を磨いたテニスだから

という答えは有効です。

 

でも理由はそれだけではないと僕は思っています。

 

伊達は20年近く前も今と同じライジングショットで戦い、

ついには世界4位にまで到達しました。

 

ただ彼女の引退は早すぎました。

彼女の全く新しいテニスを研究する時間も

真似をする時間も与えずに、

まだ25才の若さで伊達は引退したのです。

 

結果、世界は伊達のテニスを忘れてしまいました。

東洋の小さな女性が他に類を見ない独特のテニスをして

一瞬のきらめきを放った、

それだけが世界のテニス界に残された記憶なのです。

 

もし伊達があと5年現役を続け、トップ10を維持し、

一度くらいはグランドスラムタイトルを獲得していたら。

 

きっと世界はもっと伊達のライジングショットを

研究したでしょうし、伊達のフォロワーも現れたことでしょう。

 

しかし伊達が早々に引退し、その技術・戦略を封印して

しまったがために、伊達のテニスは広まることもなく

まるで「秘儀」のように奥深くしまいこまれてしまいました。

 

いま10数年の時を隔てて伊達のテニスは甦りました。

 

そして相変わらず彼女のテニスは秘儀のままです。

 

復帰してからの伊達は年齢との戦い、故障との戦いゆえに

たまにきらめきを放つだけで
テニス界の表舞台に常に立ち続けているわけではありません。

 

そしていつ再び引退するかわからない伊達のテニスを

時間をかけて研究する選手・コーチも多くはないでしょう。


しかも伊達のテニス自身は常に進化を続けています。

 

だから、伊達はまだまだ勝つことができると思います。

 

体力的な限界があるので、勝ち「続ける」ことは難しいですが、

たまにビッグアップセットをする可能性は常に秘めています。

 

上位選手にとって、これほど厄介な相手はいません。


イヤだと思うよ、自分の母親に近い年齢の選手に負けるのは。

 

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今年のテニス始めは5日のサークル。

テニスエルボーを考えて一週間以上空けてからの再開。

しかしこの日は気温がとにかく低かった。

しっかり肘のストレッチを行ったにも関わらず
ものの15分くらいで痛みが戻ってきました。

なので無理は禁物。

なるべく肘に負担をかけないようにプレイして
何とか4時間乗りきりました。

むしろ肘よりも股関節が痛かったくらいです。

テニス自体はストロークを中心にプレイして
それほど悪くないテニス始めになりました。


そして6日。

今年初めての山本麻友美プロとの練習会。

プロとのゲームはさすがにゆっくりというわけにはいきません。

バーンと飛んでくるボールを、ガシッと打ち返さないと、
ラケットを弾かれてしまいます。

プロは年末年始もいつもと同じようにテニスしていたとかで
休み明けの我々とは違って動きがキレッキレ。

全然ゲームすら取らせてもらえません。

それでも一度だけチャンスが来ました。

流れがこちらにきて、一気に3-0とリード。

勝つチャンス!

ところがここからプロが燃えました。

詳細はこちら(「流れを変えるやり方」)に書いてありますが
スーパーショットで一気に流れを持っていかれてしまいました。

新年早々から良いものを見せてもらったので、
逆転負けしても納得です。

それとプロの豪打を打ち返しても肘が悪化しませんでした。

肘の状態が良くなったのか、自分の打ち方が良くなったのか。

いずれにしてもこれは収穫でした。


こんな感じで今年もテニス始めました。

また一年、楽しんでいきたいと思います。


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