最近じっくりと映画の感想を書いていなかったのだが,とにかく次々と劇場公開作品を観に行かねばならないのと,帰って来たら来たで借りたものや録画したものをやっつけなくてはならないため,書く時間が本当に取れない。

自分で思い出を振り返るためにも,本当に好きになった映画の感想は書いておきたいので,先月観た『ROMA/ローマ』の感想を。



この映画は第91回アカデミー賞外国語映画賞と監督賞,そして撮影賞を受賞した作品である。

Netflixの映画ということは知っていたが,ガラケーしか持っていない私はNetflixを視聴出来る訳もなく(笑)。

何だか凄く評判が良いので気になって仕方がなかったのだが,いよいよ春から日本の映画館でも上映決定。

シアターキノでも5月中旬から1日1回2週間の限定上映が決定し,いそいそと出掛けて行った。

もお,素晴らしい!!の一言に尽きる…!!

白黒なのに豊かな色彩と光を感じさせる,やわらかくもつややかな映像,すぐそばで家事が行われている,誰かがおしゃべりしているとしか思えないようなクリアな音。

何だか自分もその映画の中で生活しているかのように,私は入り込めた。

ストーリーはこれといってドラマチックではなく,1970年代のメキシコ,ローマ地区に暮らすある家庭の1年間ほどの出来事を,お手伝いさんの女の子クレオの視点で描いたもの。

オープニングからもお,心を根こそぎ持ってゆかれた。

映し出されるのは床タイル…おそらく掃除中で,タイルをブラシでこすっているとおぼしき音がする。

次にホースで水を撒いているらしい音が聞こえ,タイルの上を洗剤の泡と一緒に水がゆっくりと流れてくる。

なかなかすぐには排水されないので水溜まりが出来るのだが,その水溜まりに窓枠らしきものと空が映り,さらにはその空を飛行機が通過してゆくのだ。

このオープニングで,空を臨むことの出来る天窓か吹き抜けのある庭or玄関を有した家庭なのだ…と分かる。

ここで,主人公のクレオが登場。

地味だが長い黒髪が美しい,少しずんぐりめの女の子で,若く健康的な魅力にあふれている。

もおね,私くらいの年齢になると,若いってだけで美しく見える訳よ(笑)。

で,どことなく松嶋 菜々子に似ている(笑)。

続いて家の中が水平移動で映し出されるのだが,ラジオから流れる音楽に合わせて鼻歌を歌いながら洗濯するものをまとめている。

家族構成はこんな感じ。

医者である父親アントニオと母親ソフィア,おばあちゃん(名前忘れた…),そして長男トニオ,長女ソフィー,次男のパコ,末っ子のペペ,犬のボラス,運転手兼下男がいて,お手伝いはクレオと同じく先住民の娘アデラ。

クレオとアデラは2階建ての家の横にある離れに住み込みで働いているのだった。

いつもおだやかでにこにこしているクレオを子供たちは皆大好き。

だが,クレオは特別末っ子のぺぺが可愛いらしい。

ぺぺを幼稚園に迎えにゆくのはクレオの仕事。

離れの屋上で洗濯物を干すときに,一緒に死んだふりをして寝転ぶシーンはなかなかよかった(笑)。

オープニングで掃除されていた場所はどうやら車庫代わりに使われているスペースで,父親のアントニオが高級車ギャラクシーで帰宅するシーンで判った。

なかなかギリギリなスペースで,車を入れるシーンでははらはらしてしまったよ。

ビックリしたのが,相当に裕福な家庭らしいのに,そのスペースにはやたらと犬のフンが落ちていたこと。

ていうか,オープニングのシーンで掃除した後に?飼い犬のボラスがウンチョスを量産したというのか?

少なくとも5~6ヶ所に落ちてた(!!)。

夕食後,家族みんなでソファーでテレビを観ている団欒シーンではクレオも一緒になって笑っていたことから,やはりお手伝いさんではあるが,家族も同然の扱いであることが分かる。

家族が寝静まってから,クレオが1つ1つ電気をパチン…パチン…と消してゆくシーンも好き。

仕事が終わって,アデラと一緒に蝋燭の灯り(ソフィアが電気を無駄遣いしないようにうるさいらしい)でお祈りをした後,美容体操をして眠る。

クレオは子供たちを毎朝起こしてくれるのだが,その起こし方の素敵なことといったら…!!

耳元で,小さな声で歌を歌いながらそっとくすぐる,優しい起こし方で,あれならどんなに寝起きの悪い子供でもにこにこして目覚めるだろうな。

前半しばらくは,この家庭の日常とクレオの生活がどんなものかを見せられる。

クレオとアデラにはちゃんとお休みの日もあって,それぞれのボーイフレンドと一緒にWデイツなんかもするのだった。

4人で映画を観ることになっていたが,クレオの彼氏フェルミンが「せっかく天気がいいから」と言って別行動を提案。

このフェルミン,クレオとアデラがランチを摂っていたカフェにラモン(アデラの彼氏。メタリカのロバート・トゥルジロと佐々木 大輔を足して割ったようなビジュアル)と一緒に迎えに来るのだが,クレオの残した飲み物をわざわざ店の中に引き返して飲み干すような意地汚さを見せたため,第一印象はかなり悪し。

「天気がいいから」とか言って,外でも歩くのかと思いきや,いきなりラブホみたいな場所に。

全裸のフェルミンがシャワールームのカーテンレールのバーをとっ外したかと思うと,いきなりそれを気合い&掛け声もろとも振り回し,武術の型らしきものを披露するからビックリ。

しかもフルティン,モザイクなしで!!

ひとしきりバーとチソコを振り回した後,「アリガトゴジャマシター」と日本語でお辞儀をし,ベッドにいるクレオに,グレていた自分を救ってくれたのは武術であり,武術だけが俺の友だ…などと打ち明ける。

優しく包み込むような笑顔で耳を傾けるクレオ。

ふーん…お手伝いの仕事をして生活するかたわらで,ちゃんとこうして青春も謳歌しているのね…と思って観ていたが,やはりフェルミンの第一印象から来る私の予感は的中。

このフルティン野郎・フェルミンはとんでもなくゲスい奴だったのである。

(続く)
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