あと半日で楽しい3連休も終わるのかと思うと,ひじょうに憂鬱である。

昨日は珍しく昼間の回でユナイテッドシネマに『運び屋』を観に行き,帰って来てからは長風呂&自宅エステ。

チーズとチョコレートをつまみながら赤ワインを飲み,夜中過ぎまで寝た。

起きてから少し運動し,洗濯だけしてだらだら過ごしてます。

クリント・イーストウッドの10年ぶりの主演映画ということで,死ぬ程楽しみにしていた『運び屋』…私と同世代か少し上くらいの人たちで,シアターは9割方埋まっていたよ。



1日しか咲いていられないデイリリーという,高額な百合を育てる農場経営者のアール・ストーンは,愛嬌あふれる性格とユーモアたっぷりの会話とで,どこに行ってもすぐに人気者になってしまう爺さん。

そんな人好きのするアールだが,家庭の方はかなりないがしろにしていたため,結婚生活は10年で破綻し,ずっと独りで暮らしているのだった。

家庭内でよき夫,よき父であるよりも,外で人気者でいたい性分だからだ。

ある日,別れた妻との間に出来た一人娘の結婚式によばれていたことを忘れて,デイリリーの品評会に出席してしまったことで,とうとう元妻と娘からは愛想を尽かされる。

この娘役の女優さんがイーストウッドの実の娘と知り,ビックリ。

その12年後,アールの農場はネット販売の波に乗れずに経営が立ちゆかなくなり,とうとう自宅と共に差し押さえを食らう。

たった一人,自分に味方をし庇ってくれる孫娘が結婚式を挙げるというので,独身サヨナラランチパーティーをしているところに向かうのだが…

歓迎してくれる孫娘とは反対に,「今さら何?どうせ行くところがなくなったから来たんでしょ!!」と,元妻と娘から罵られ,パーティーはサイアクなムードになりかける…

可愛い孫のために黙ってその場を離れるアールに,一人のメキシコ系の青年が声をかけてきた。

「よぅ。凄いトラックだな」

年季の入ったアールのトラックには,何10枚ものステッカーが貼ってあった。

「アメリカ50州のうち41州に行ったよ。今まで全くの無事故で,スピード違反もしたことがない」

その言葉を聞き,青年は目をキラリと光らせる。

「車を運転するだけで金になる仕事があるから,やってみないか?」

青年の誘いに深く考えずに乗ったアールは,さっそく指示された場所に赴く。

強面のいかつい兄やんたち(1人は銃を構えている)のいるガレージで,行き先を告げられ,携帯電話を渡される。

トランクは絶対に開けるな,電話はかけずにただ鳴ったら出ろ,目的地のモーテルに車を止めたら1時間外出して戻れ,報酬は車の中だ…そう指示され,訳も解らず頷いた。

積み荷はもちろんコカインである。

絶対に見るなと念を押されたが,「他人の荷物なんか見ない」と答え,とにかく余計なことは考えずに出発。

安全運転が信条のアールはラジオから流れるカントリーソングに合わせて歌いながら,のんびりと車を走らせるのだった。

指示された通りに車を停めて1時間後に戻って来たら…思ってもみない高額な報酬が封筒に入れて置かれていた。

たまげたアールだったが,帰り道も安全運転で戻って来て,孫娘の結婚披露宴の2次会のために会場を手配してやり,大いに喜ばれるのだった。

安全運転,高齢者という隠れ蓑,余計なことに関心を持たないアールは,仕事を依頼する側からすればうってつけの人物。

「また次も頼む」と言われても,「これきりのつもりで受けた。次はない」と断ったが,自分の生活に根ざしていた『退役軍人クラブ』が火事になり,営業再開のためには多額の金が必要だ…とオーナーが嘆いていたことから,アールは2度目の仕事に挑むことになる。

新車を購入し,例のガレージへ赴くと今度はスマホを渡され,以前手渡されたガラケーは取り上げられ目の前で2つ折りにされてしまう。

勿論2度目の仕事も大成功で,初回のときよりさらに高額の報酬を得たアールはさっそく『退役軍人クラブ』復旧のための資金として寄付。

営業再開記念パーティーで地元の仲間たちは大喜び。皆がアールに感謝するのだった。

農場と自宅を買い戻したアールだったが,何度目かの仕事のとき,とうとう好奇心に耐えられず車を停めてトランクを開け,積み荷を見てしまう。

「これはヤバい…これはヤバいぞ…」

そりゃヤバいでしょ(笑)!!車を運転するだけで何百万ドルももらえるんだから!!

すぐに元通りにしまいこむのだが…通りかかったパトカーから警察官が降りて来た。

警察官を何とかやり過ごしたかと思いきや,今度は警察犬に寄って来られ,さあ大変。

とっさの機転で車内にあった匂いの強いハンドクリームを塗りたくり,その手で鼻面を撫で回して撃退(笑)。

そうして次々と,ノリノリで大量のコカインを運んでは稼ぎまくるアール(笑)。

依頼する側の,麻薬カルテルの下っぱたちからも信頼され,凄腕の運び屋だと認められるようになる。

とうとうアールは200kg以上ものコカインを運ぶことになるが,さすがに1人では行かせられないということで,ハンドラー(組織の比較的上の者?)が差し向けた部下2人が別の車で同行する。

ちょうどその頃,全米麻薬取締局が大掛かりな捜査を開始した。

アールはハンドラーから銃や刃物で脅されても,「俺ぁ戦争に行ったんだ。お前らなんかちっとも怖くねぇよ」とまるで意に介さず,「勝手に車を停めるな」「言われた通りにしろ」という命令にも平気で背き,道中パンクで困っている家族がいれば手を貸してやるし,したいときには寄り道もする。

宿泊先のモーテルでも若いおねーちゃんたちを部屋に呼び盛り上がっており,同行のハンドラー2人は殺意が沸くほどイライラしっ放し。

にも関わらず,うまく捜査網をかいくぐって大仕事をやり遂げたので,カルテルの大ボスがアールに会ってみたいと言い出した。

このボスがアンディ・ガルシアとはにわかには信じられなかったのは,ここだけの話(笑)。

ボスの大豪邸に招待されもてなされたアールは,ファミリーの一員として金のブレスレットを渡されるが…

組織の中で謀反が発生し,ボスが殺される。

新しいボスからボスの遺体を見せられ,「いつも見張っている。勝手な行動をするとお前もこうなるぞ」と散々脅されたアールは,もう組織から脱け出せない状態になっていることに気づかされた。

いや,脱け出したいと本気で思っていたかどうかもあやしい(笑)。

ある日,仕事の途中で「おばあちゃんが危篤なの」と孫娘から電話で知らされたアールは,掟を破って仕事を抜け出し,妻の家に帰ってしまう。

亡くなるまでの数日間,思い出話をしながら一緒に過ごし,葬儀に出席することで,12年半口をきいてくれなかった娘がようやくアールを許してくれた。

再び仕事に戻ったアールだったが,ハイウェイを走って張り込んでいた組織からヤキを入れられ,殴る蹴るの暴行を受けてしまう。

だが,麻薬取締局の捜査網はどんどん彼らを追い込んでおり,とうとうアールは逮捕されてしまった。

これからどうなるのかとハラハラしていたので,逮捕されたときは安心してしまった(笑)。

87歳の老人が13億円分ものコカインを運んでいたという事件は,世間を驚かせる。

だが,世論はアールに同情的で弁護士も懸命に弁護してくれようとするが,アールは法廷で自ら罪を認め償おうという意思を示す。

家族たちもそんなアールの決意を認め,「出来るだけ面会に行くわ」「農場のことはまかせて。心配しないで」と約束してくれる。

最後は刑務所の鉄条網の中で美しいデイリリーを育てている,アールのおだやかな姿…

という映画だったのだが,後味の悪い結末にならなくて本当にホッとした。

何より,罪を認め償う…という結末は素晴らしいと思う。

麻薬カルテルの下っぱの兄やんたちとも信頼関係というか友情が生まれ(スマホでメールの入力のしかたを教えてくれたり),ボスやボスの女たちからも好かれて楽しくやっていたとはいえ,やっぱり麻薬を運ぶことによって動く大金が,どんな悪いことに使われるのかということを考えずに加担したのだから。

それにしても…いくら高齢者だからって,身長190cm以上ある爺さんは結構目立つのではないか(笑)。

もう1つツッ込みたいのが,みんなアールがどこから大金を調達してくるのか不思議に思わないんだろうか?ということ。

唯一,臨終間際の奥さんだけが「どうやって稼いだの?」と口にするのだが,アールが正直に話しても全く本気にしていなかったというね(笑)。

あと,敏腕捜査官の役で出ていたブラッドリー・クーパー(『アリー~スター誕生』のジャクソン・メイン役)だが,ビシッと短い髪でめちゃくちゃカッコよかった。

でも,やっぱり偉大なイーストウッドの前では霞んでしまうね。

そんな訳で,駆け足でネタバレしつつ感想を久しぶりに書いてみますた。

お腹空いたからチキンラーメン食べようっと♪
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