今の時代,70年代のダリダの絶頂期のパフォーマンスを動画で簡単に観られるのはありがたい限り。

だが,やはり前の記事にも書いた通り,特別歌唱力に優れていた訳ではなく,一定レベル以上のもので,歌っていた曲にもほとんどオリジナル曲はない。

だいたいが,スタンダードナンバーや他人の有名な曲ばかり。

それがどうしてあんなに出すレコードが次々大ヒットし,世界的な人気となったのか。

やはり類い稀な輝くばかりの美貌と,優雅で堂々とした立ち居振舞いが放出するセレブオーラだろう。

豪華なステージと衣装,そして堂々たるパフォーマンス,耳に心地よい歌声で観衆を夢の世界に誘った。

誰もがどこかで聴いたことのあるスタンダードナンバーをたくさん歌ったことも,売れた要因だと思う。

たとえ他人の曲を歌っているのであっても,そのときそのときの自分の心情に合ったものを歌っていたので,気持の込め方が尋常ではなく,彼女は完全に自分の曲にしていた。

実は,ダリダのオリジナルだと思い込んでいた曲がかなり多い(笑)。

ある日のホームパーティーで,ダリダは「サンジェルマン伯爵」を名乗る自称・錬金術師のリシャール・シャンフレイという男と出会う。

相当に胡散臭い感じがしたが(笑),イケメンであるというだけでその胡散臭さも「ミステリアスで奥深い」ものに感じられたのだろう,あっという間に深い仲に。

アラン・ドロンとのデュエットで有名な『パローレ・パローレ』の流れる中での愛のシーンで,リシャールが「前世から君は僕の妻だ」という台詞を口にするのだが。

「200年も私だけが相手で飽きないの?」というダリダの台詞で笑った(笑)。

しかし…大スターだというのに,ホントに彼女は恋なしでは生きられない人だったんだなぁ…と思った。

このリシャールとは10年近く,かなり長きに渡って恋人関係が続く。

恋をして私生活が充実しているときのダリダの美貌はいっそう輝き,パフォーマンスにも熱がこもるのだった。

映画の中でリシャールとの愛は,これでもかという程の見せつけぶり。

私の大好きな『ベサメ・ムーチョ』をステージで歌うシーンではテンションが上がったが,劇中ダリダはステージ袖にいるリシャールを指差しリシャールに向かってだけ歌っていて,おいおいと思った(笑)。

プライベートタイム(パグ犬をプレゼントされたときのダリダの喜ぶ顔は少女のよう)は勿論,2人でイチャイチャするところを取材で撮影されるシーンや,飛行機の中で乳繰り合う最中にスチュワーデスが飲み物を運んできて「てへへ」な表情を浮かべるシーンなど,アツアツのバカップルぶりが延々流れる。

美男美女のカップルだから微笑ましく見られるのだが,ビックリしたのがリシャールの服のセンス。

ヴァカンスに赴いた海でモーターボートに乗り込むシーンのリシャールが,アメリカ国旗の柄のブルゾンを着用していたのだが,フツーにダサくて(ていうか爆ダサ)正気の沙汰とは思えなかった。

話は逸れるが,この映画の予告編を観たときから私はアラン・ドロンも登場するかなぁ…と実は淡い期待を抱いていた。

勿論ご本人が登場する訳ないことは分かっており,ダリダとの熱愛が報道(デュエットしたというだけで)されたときのドロンの役は誰が演じるのだろう?と思ったのだ。

だが,ドロンは登場しなかった。

あんな美男子はそうそういない。

特に70年代のドロンはもう無敵なんてものじゃないくらいの美男子ぶりだったので,若かりし頃のブイブイいわせていたときの彼を演じられるような俳優などいないだろうから,よかったのかもしれない。

そんなドロンとの熱愛報道にやきもちを妬いたリシャールが飛行機の中で拗ねるのを,ダリダが必死で「ただの噂じゃないの」となだめるシーンがあったのだが。

画面の隅に,ヴィトンのバッグに入れられたパグ犬が写っていたのが可愛かった。

VIP席は犬を連れて乗ってもいいんだろうか…と素朴に思ってしまったが(笑)。

続く。お昼食べます。
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