ラストゲームはまさに今年のヤクルトを象徴するようなエラーが命取りになった後味の悪いゲームだった。

小川の2ケタ勝利と最後まで選手思いだった情の厚い小川監督の最終采配を白星で送って上げられなかったことが悔やまれる。

守備の要、宮本が抜けた後とはいえ、今年のヤクルトは内外野ともにエラーが多かった。この一つのエラーがきっかけで大量点につながったり、好投していた投手の足をひっぱり勝てるゲームを落とすケースがままあった。

ヤクルトを初優勝に導いた1978年の広岡監督は、とにかく守りの野球を徹底的に鍛え、ヤクルトの黄金時代の基礎を築いてくれた。投手陣の故障が連続最下位の最大要因であることは否めないにせよ、ヤクルトが来季Aクラスを狙うには守備をもう一度鍛え直すことが肝要だ。

巨人がセリーグペンナントを今年も制したが、その巨人に11勝13敗とほぼ互角にヤクルトは戦った。それだけにそれほど巨人強しという印象はなかった。ところが5位のDeNAに8勝16敗と5位のチームを苦手にしたことが借金の数に表れている。

チーム打率279厘でリーグ一のヤクルトが最下位で257厘で5位の巨人が優勝、いっぽう他の5位までのチームが防御率3点台なのに対し、ヤクルトのみ4点台。如何に防御率が勝敗を左右するかがよく分かる。

ただチーム打率は高くてもチャンスで打てなくては無駄打ちになってしまう。安打数で相手では相手に勝っていながらゲームで負けるケースが多かったのもここぞというところでのタイムリーが出なかったところに巨人との集中力の差を感じた。

その中で山田の成長は目を見張るものがあった。長打力があれだけあれば、ホームランを狙いたいのは当たり前。にもかかわらず、大振りをしてフォームを崩すことなく、しっかりボールを見極め、四球で塁に出る。あの若さでセ日本人選手一番のホームラン数と出塁率の高さは凄いというしかない。

打点90、ホームラン30本に惜しくも1本足らずだった山田、チーム一の90打点を上げた雄平、選球眼を磨けば、まだまだ上の成績が残せる素質があるだけに来季の期待が大きい。

来季は小川と石山が先発のライバル争いをし、館山、由規が復帰すれば投手陣もかなり立て直すことができるだろう。2軍の優勝経験を生かし、若い選手の台頭著しいツバメ軍団の蘇生を願う。

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